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化学工場のプラントエンジニアとは?仕事内容や平均年収などを解説

化学工場のプラントエンジニアとは?仕事内容や平均年収などを解説

化学工場では、医薬品やプラスチック、化学繊維など、私たちの生活を支える製品が製造されています。これらの工場を設計・運用・管理するのがプラントエンジニアであり、安全で効率的な工場運営のために欠かせない存在です。本記事では、プラントエンジニアの仕事内容や種類、平均年収、必要な資格などについてわかりやすく解説します。

化学工場(化学プラント)とは?

化学工場(化学プラント)とは?

化学工場(化学プラント)とは、原材料や中間体を用いて化学反応を行い、分離・精製などの工程を経て化学製品を製造する施設を指します。

石油天然ガス合成樹脂塗料洗剤化学肥料医薬品など、私たちの生活や産業に欠かせない、様々な製品を生産しています。


化学工場は、その生産する化学物質の種類によって、有機化学工場と無機化学工場の2種類に分類されます。


・有機化学工場:石油や天然ガスを原料とし、プラスチックや洗剤、医薬品などを生産しています。

・無機化学工場:苛性ソーダやアンモニア、硝酸などの無機化合物を製造しています。これらは化学肥料や無機化学工業の原材料として、多くの産業で利用されています。


現代社会において不可欠な化学工場ですが、有毒物質や可燃性物資を扱うため、厳格な安全管理体制が求められます。

また、近年ではエネルギー効率の向上や環境負荷の低減といった、持続可能性への対応も課題となっています。


化学工場で働くプラントエンジニアは、安全管理や環境対策、効率的な生産プロセスを実現するために高度な専門性とスキルが求められる重要な職種です。

化学工場の安定稼働に不可欠な存在として位置づけられています。


化学工場のプラントエンジニアの仕事とは?

化学工場のプラントエンジニアの仕事とは?

化学工場では、反応器、蒸留塔、熱交換器など、多くの設備が連携して稼働しており、プラントエンジニアはこれらの設計、建設、運用、保守に携わります。それぞれの分野で高度な専門性が求められるため、専門分野ごとに仕事内容が分けられているのが一般的です。

化学工場で働くプラントエンジニアは、主に化学系機械系電気系3種類に分けられます。

化学系プラントエンジニア

化学工場において、原料から製品を製造するプロセスを設計、構築、管理する専門職です。


具体的な仕事内容は以下のとおりです。

・プロセス設計

化学反応の条件設定や装置の選定を行います。


・プロセス管理

効率的に生産できるよう管理します。運転中のトラブルシューティングや改善の実施、品質管理も業務範囲です。


・安全管理

化学工場では有害物質や可燃物を取り扱うため、労働者の安全を確保するための施策や監査を行います。


・環境対策

廃棄物処理や、排出ガス削減プロセスの開発や既存設備の改良などを担当します。


化学系プラントエンジニアは、化学や工学など理工学分野の知識が必要不可欠です。

生産プロセスを通して、化学工場の効果的な運用と安全を確保する、重要な職務を担っています。


機械系プラントエンジニア

化学工場そのものや機械設備の設計、構築、運用、保守を担当する専門職です。


具体的な仕事内容は以下のとおりです。

・基本設計と詳細設計

化学工場の機械設備の基本設計と詳細設計、工場そのものをつくる仕事も含まれ、その場合は工場全体の設計も業務内容です。

・機器の選定と調達

設計した仕様に基づき、機器や資材、部品を選定し発注・調達します。

・施工管理

化学工場の建設プロジェクトでは、工事の監督を行います。工事業者との打ち合わせや進捗管理なども担当範囲です。

・運用保守

機械設備の運用管理と定期的なメンテナンスを行い、化学工場の効率的な運用を維持します。

機械系プラントエンジニアの仕事内容は、機械関連の分野に特化しているため、機械工学に対する専門知識が欠かせません。

化学工場そのものや生産設備の設計・運用まで、幅広く担当するのが特徴です。


電気系プラントエンジニア

化学工場内の電力供給システムや制御システムを設計、構築、管理する専門職です。


具体的な仕事内容は以下のとおりです。

・電力供給システムの設計

化学工場の各所に電力を供給するためのシステムを設計します。変圧器や配電盤の設計も業務の範囲です。

・制御システムの構築

化学工場の運転を監視し、制御するためのシステムを構築します。工場のエネルギー効率改善のために不可欠です。

・試運転と調整

設計、構築したシステムが仕様通り機能するかを確認します。試運転を実施し、必要に応じて調整します。


・設備の保守管理

化学工場の電気設備が正常に機能するように、定期的な点検やメンテナンスを行います。


電気系プラントエンジニアは、電気系統の設計から管理までを担当するので、電気工学に対する深い理解が欠かせません。

電力の供給と制御を担い、化学工場の安定的・効率的な運用を支えています。

化学工場の従業員の平均年収

化学工場の従業員の平均年収

プラントエンジニアの年収は、一般的な職種と比べて高くなっています。

厚生労働省の調査(jobtag)によると、プラントエンジニアの平均年収612.4万円平均年齢41.6歳です。


これは、国税庁が発表している40〜44歳の年齢階層における、全業種の平均年収501万円を約110万円上回っています。


ただし、プラントエンジニアの待遇は、化学系・機械系・電気系といった職種や、勤務する企業の規模や業種などによって異なります。

しかし、平均年収の水準を考慮すると、収入アップを目指す方にとって魅力的な転職先のひとつといえるでしょう。

化学工場で働くメリット

化学工場で働くメリット

化学工場でのプラントエンジニアの仕事には、高収入以外にも多くのメリットがあります。

福利厚生の充実、仕事のやりがい、将来性・ニーズの高さも見逃せないポイントです。


福利厚生が充実している

化学工場は基本的に24時間稼働しているため、従業員を支える体制が整えられている傾向があります。

夜勤手当、交替勤務手当、残業手当、技能手当、住宅手当、通勤手当など、様々な手当の充実がその例として挙げられます。


また、休暇制度の充実も魅力です。

交替勤務に伴う振替休日制度が整備され、年次有給休暇や育児・介護休業制度も取得しやすく、ワークライフバランスを保ちながら長く働ける環境であることが多いです。

中には、リフレッシュ休暇などの特別休暇制度を設けている企業もあります。

このように、化学工場の福利厚生は、従業員が安心して働き続けられる環境づくりに重点を置いているのが特徴です。

特に、大企業の化学工場では手厚いサポート体制が整っていることが多く、長期的なキャリア形成を考える上で大きな魅力となっています。


様々な産業分野を支えるやりがいがある

化学工場で働くことの魅力のひとつは、自分たちが作り出す製品が社会の様々な分野で活用され、人々の暮らしを支えているという実感が持てることです。

例えば、以下のような産業分野で活躍しています。


・自動車産業

車体の軽量化に寄与する高機能樹脂や、美しい外観を保つための塗料を生産。


・電機産業

スマートフォンや電子機器に使用される半導体材料を製造。


・医療分野

新薬開発に必要な医薬品原料を供給。


大規模プロジェクトでは、工場そのものの設計・建設から試運転・稼働まで、一貫して携わることもあります。

完成の暁には、地図に載るような施設の建造に関われることも魅力のひとつです。


日々の業務では、製品の品質向上や生産効率の改善に向けて、チーム一丸となって取り組む機会も多くあります。

自分たちが改良した製品が市場で高い評価を受けたり、開発に携わった新素材が革新的な製品として世に出たりする瞬間には、大きな達成感とやりがいを感じられます。


将来性・ニーズが高い

化学工場のプラントエンジニアの需要は、今後も高まると予想されています。

なぜなら、世界的な環境意識の高まりを受け、従来の生産効率だけでなく、環境負荷の低減が重要な課題となっているからです。

再生可能エネルギーやカーボンフリー技術など、環境負荷軽減を目的とした技術開発が進んでおり、これらの技術を組み合わせた、新しい化学工場の建設ニーズも増えています。

また、化学工場のデジタル化も進んでおり、近年ではICT(情報通信技術)やAIなどを活用した、業務の効率化や管理体制の強化など、技術革新が始まっています。

それに伴って、化学工場の設計から運用までを担う、プラントエンジニアの需要も増加するといわれています。

とりわけ、新技術に対応できる人材の確保が業界では急務となっています。

実際、人手不足が懸念されており、厚生労働省のデータ(jobtag)によると、プラントエンジニアの有効求人倍率は2.96倍と高水準です。

このような市場環境から、将来性・ニーズとも高い職種だと考えられています。

化学工場での仕事に役立つ資格

化学工場での仕事に役立つ資格

化学工場での仕事は、専門分野における深い知識を要求されるものも多いので、それを証明できる資格は役立ちます。

代表的な資格としては、施工管理技士エネルギー管理士危険物取扱者毒物劇物取扱責任者が挙げられます。


施工管理技士

施工管理技士の資格を取得すると、工事の計画立案や安全管理、品質管理など、施工管理業務を担当できる能力を証明できます。

施工管理技士の資格は、以下の7種類があります。

・建築施工管理技士

・土木施工管理技士

・電気工事施工管理技士

・管工事施工管理技士

・造園施工管理技士

・電気通信工事施工管理技士

・建設機械施工管理技士

それぞれの資格には1級と2級があり、等級によって担当できる工事規模が異なります。

1級資格を所持している施工管理技士は、工事の規模に制限が課されません。

そのため、プラントエンジニアとしてのキャリアアップに、大きく貢献する資格として知られています。


機械系・電気系プラントエンジニアとしての能力を示せるため、転職する際には即戦力として評価されることも期待できます。


エネルギー管理士

エネルギー管理士は国家資格のひとつで、工場全体のエネルギー使用量を管理し、省エネルギー化を促進する専門家です。

化学工場は、反応器や蒸留装置など、大規模な設備を24時間体制で稼働させるため、エネルギー消費量が極めて大きい施設です。


エネルギー管理士は、環境負荷の低減や工場の運営コスト削減のために、エネルギーの使用方法を管理・改善する役割を果たします。


主な活動の場としては、原油換算で年間3,000kl(キロリットル)以上のエネルギーを使用する「第一種エネルギー管理指定工場」が挙げられます。この種類の工場では、法律によってエネルギー管理士の選任が義務付けられているためです。


企業の環境配慮やコスト削減の重要度が増す中、エネルギー管理士の需要は今後さらに高まると予想されます。特に、大規模な化学工場で、電気系プラントエンジニアとして働きたい場合に、大いに役立つ資格です。

危険物取扱者

この資格は、消防法に基づく危険物を取り扱う際に必要になる国家資格で、化学工場における仕事で非常に役立ちます。

危険物取扱者の資格には上位から、甲種、乙種、丙種の3種類があります。

最上位の甲種は、全ての危険物を取り扱うことができる上に、危険物を扱う際の立ち合いも可能です。

乙種は、危険物を種類別に分けた区分(第1類から第6類)ごとに受験し、合格した種別の危険物を取り扱えるようになります。

立ち合いも可能になるなど、現場での実務に直結するので取得していれば有利です。

丙種は、第4類の一部の危険物だけを取り扱えるようになる基礎的な資格です。


危険物取扱者は、化学工場での業務において必須となるケースが多く、取得していれば転職時の強みとなり、化学系プラントエンジニアとして活躍の場が広がります。


毒物劇物取扱責任者

毒物劇物取扱責任者は、化学工場で必須となる重要な資格のひとつです。

毒物及び劇物取締法に基づき、毒物・劇物を取り扱う事業所では、必ずこの資格保有者を置くことが義務付けられているからです。


この資格を持つ責任者は、毒物・劇物の保管と管理、使用時の安全確保、適切な廃棄処理まで、幅広い業務を担当できるようになります。

また、従業員への安全教育や取り扱い指導も重要な役割です。


化学工場を運営する企業側からしても、法令遵守の観点から資格保有者の確保は命題なので、今後も需要は高まると考えられています。

化学系プラントエンジニアとしてのキャリアに大いに関係する資格です。


化学工場(プラントエンジニア)への転職なら「メイテックネクスト」

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この記事の寄稿者

プラントエンジニアは高度な専門知識と技術力が求められる職業です。

技術革新と環境への配慮が求められる現代において、需要が高まっている職業でもあります。

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江部力彦
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