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【転職向け】履歴書の志望動機はどう書く? ケース・職種別での例文を紹介
履歴書の志望動機欄は、転職先に自分の強みや熱意を伝える上で重要な役割を果たします。
採用担当者に好印象を与えるために、適切に志望動機を記載する必要があります。
本記事では、履歴書の志望動機について、経歴別・職種別の例文や採用担当者が注目するポイント、避けるべき内容を解説します。
【ケース別】履歴書の志望動機の書き方
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転職における志望動機は、前職との関連性や転職のタイミングに応じて書き分けることが大切です。
以下では、3つのケースに分けて、それぞれの志望動機を書く際のポイントや例文をご紹介します。
経験のある業界に転職する場合
前職と同じ業界内で転職する場合は、これまでの経歴自体が強みになります。
前職で培った専門スキルや経験が、応募先企業でどのように生かせるのかを具体的に伝えることがポイントです。
また、なぜその企業を選んだのかを明確にし、自分の志向やキャリアビジョンと企業の特徴がどう合致するのかを示すと、説得力が増します。
さらに、応募先企業に入社後、どのように貢献したいかを具体的に書くことで、採用担当者に好印象を持ってもらいやすくなります。
【例文】
貴社を志望した理由は、これまで培ったスキルと経験を生かして、貴社の新しいDXサービスの開発・提供に貢献したいと考えたからです。
私は現職でSEとして3年間勤務し、システム開発に携わってきました。
現職では特定の工程を担当することが多かったため、より幅広い業務に携わり、お客様の課題解決に直接関わる経験を積みたいと考えるようになり転職に踏み切りました。
貴社のDXサービスは、課題の洗い出しから設計・開発・運用まで、一気通貫で伴走支援するのが特色だと伺っております。
貴社での仕事は、お客様と直接関わりながら、企画や設計の段階から携わりたいという私の希望と強く合致しています。
貴社に入社した暁には、これまでの開発経験を生かして、貴社の顧客満足度向上に寄与したいと考えております。
未経験業界に転職する場合
未経験の業界に挑戦する場合も、これまでのキャリアで得た経験やスキルをできるだけアピールすることは同じです。
仕事で使うスキルの中には、特定の業界・職種・業務に特化したものだけでなく、「ポータブルスキル」と言われる汎用的なスキルもあります。
こうしたスキルや経験を強調することで、未経験の業界でも自分が貢献できると示すことが可能です。
例えば、未経験から品質管理職への転職を考えている場合は、求められるスキルや成功のポイントを知っておくと、より効果的にアピールできます。
詳しくは、以下の記事をご参照ください。
関連記事:品質管理は未経験でも転職可能?必要なスキルや成功のコツを徹底解説
【例文】
貴社が開発・提供する営業支援システムの信頼性の高さを知り、志望するに至りました。
私は現在小売業で営業職を務めております。
かつて事務作業をすべてExcelで行っていたところ、SFAを導入したことで業務が劇的に効率化されました。
この経験を通じて、IT技術の力に深い感銘を受けました。実務経験は不足していますが、エンジニアスクールの受講を通して、システムの構築・保守に関する基本的な知識やスキルを学んでおります。
ご採用いただいた暁には、現職で得た営業マンの経験と視点を生かして、クライアントワークにも貢献できるエンジニアになりたいと考えております。
第二新卒の場合
企業は第二新卒に対して、社会人としての基本的なビジネススキルや、高い成長意欲を期待しています。
そのため、志望動機を書く際は、転職先で生かせるスキルや経験をアピールするとともに、成長への意欲を強調することが大切です。
その上で、なぜその企業を選んだのか、どのように貢献できるのかを明確にしましょう。
【例文】
貴社を志望したのは、AIなどの最新技術を活用したシステム・サービス開発を積極的に行っている点に魅力を感じたからです。
現職では総務として2年間務めましたが、その中でシステム導入によって業務効率が劇的に改善したことがありました。
この経験を通して、ITの利便性と将来性を強く感じ、自分もこうしたサービスを作る側に携わりたいと考えるようになりました。
現職では、社内行事の運営や備品管理、部署間の調整業務など、幅広い業務に携わり、柔軟な対応力とコミュニケーション能力を培ってきました。
エンジニアとしての実務経験はありませんが、現在独学でプログラミングの基礎を学んでいます。
これらのスキルを生かして、貴社のシステムエンジニアとして貢献したいと考えております。
【職種別】履歴書の志望動機の書き方
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履歴書の志望動機は、転職先の職種に応じて内容を変えることが重要です。
特に技術職やシステムエンジニア(SE)といった専門性の高い職種では、自身のスキルや経験を具体的にアピールする必要があります。
以下では、それぞれの職種に合った志望動機の例文を紹介します。
技術職の場合
技術職への転職では、専門的な知識やスキル、実務経験が重視されます。
そのため、志望動機でもこれらを強調することで、自身の魅力を効果的に伝えることが可能です。
ただし、「技術職」と一口に言っても、業種や職種はさまざまです。
設備保全・管理、品質管理、組み込みシステム開発など、具体的な職種に応じた書き方があります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
関連記事:設備保全・管理の志望動機の書き方を解説!作成のコツ・注意点・例文を紹介
関連記事:組み込みシステムのエンジニアの志望動機はどう書く?コツや注意点
【例文】
私が貴社を志望した理由は、自分の強みである〇〇(機械設計、品質管理、製品開発など)を生かし、貴社の〇〇に貢献したいと考えたからです。
前職では技術職として〇〇を目的としたプロジェクトに従事し、〇〇という課題に取り組む中で、チームで協力しながら〇〇(成果)を達成しました。
貴社は〇〇(業界全体や企業独自の強み)に注力されており、業界で独自のポジションを確立しています。
私は〇〇(資格や経験)を有しているため、特に〇〇の点では即戦力として貢献できると考えております。
採用された際には、技術者としてさらにスキルアップし、新しい業務にも対応できるよう努力していく所存です。
システムエンジニア(SE)の場合
システムエンジニア(SE)として転職する際には、これまで携わったプロジェクトやシステムの詳細を記載し、自分がどのような業務に対応できるのかを具体的にアピールすることがポイントです。
システムエンジニアの志望動機の書き方については、以下の記事もご覧ください。
関連記事:【例文あり】システムエンジニアの志望動機の書き方|求められる人物像なども併せて紹介
【例文】
貴社を志望する理由は、多様なシステムを開発してきた私の経験が、貴社で最大限に生かせると考えたからです。
私は過去に複数社でSEとして働いた経験があり、小売・カスタマーサポート・金融など、多様な業界向けのソリューション開発に携わってきました。
プロジェクト管理や、要件定義から設計・開発までの業務も一通り経験しています。
貴社の提供する基幹システムは、多くの業界に対応できる汎用性が特長です。
その点、業界横断的にソリューション開発をしてきた私の経験は、クライアントニーズに柔軟に対応する上で役立つと考えております。
貴社に入社した暁には、これまで培ってきたスキルや経験を生かし、要件定義などの段階から積極的に貢献できるように尽力する所存です。
職種に限らない場合
以下の例文のように、特定の職種に焦点を当てず、企業理念や社風への共感を中心に志望動機を書く方法もあります。
【例文】
貴社の「挑戦を楽しみ、常に成長を目指す」という企業理念に深く共感し、志望いたしました。
私は前職で不慣れなプロジェクトに挑戦し、大きな成長を遂げた経験から、課題に前向きに取り組む姿勢の重要性を実感しています。
貴社では社内公募制度やジョブローテーションなど、社員の成長や挑戦を支援する制度が充実していると伺いました。
貴社の一員としてこうした理念を体現しつつ、仕事を通じて積極的に貢献したいと考えております。
採用担当者が履歴書の志望動機で見ている点とは
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履歴書の志望動機を書く際は、採用担当者の観点に立ち、メッセージがどのような印象を与えるかを意識することが大切です。
採用担当者は志望動機を確認する際、特に以下の点に注目します。
志望度は高いか
採用担当者がまず注目するのは、応募者の志望度の高さです。
「なぜ他の企業ではなく自社を選んだのか」という特別な思い入れや貢献意欲から、応募者の熱意をチェックしています。
志望度が低い応募者は、最終的に他社へ流れる可能性があったり、入社後にミスマッチが起きたりするリスクが高いためです。
また、どの会社にも通用するような一般的な志望動機では、「本気ではない」と判断されることもあります。
そのため、企業独自の魅力や強みを具体的に挙げ、「この企業だからこそ働きたい」という熱意を明確に示すことが大切です。
自社の求める人材にマッチしているか
採用担当者は、自社のニーズに合致する人材を求めています。
自社とミスマッチな人材を採用すると、入社後に十分な活躍が期待できないばかりか、人間関係でトラブルが起きたり、早期離職をしたりする恐れもあります。
そのため、業務に必要なスキルセットをはじめ、自社の事業内容やビジョン、社風への理解・共感なども採用担当者が注目するポイントです。
転職先とのミスマッチは応募者本人にとっても大きな負担となるため、しっかり企業研究した上で転職先選びをしましょう。
退職理由と志望動機の整合性がとれているか
志望度の高さや自社とのマッチ度を確かめるために、採用担当者は志望動機と前職の退職理由との整合性も確認します。
例えば、「キャリアを広げたいから」と退職理由を書いた場合、「なぜ応募先の企業に転職すればキャリアを広げられると考えたのか」を志望動機として挙げることが必要です。
退職理由と志望動機が矛盾していると、採用担当者から「考え方が浅い」「適当な理由で応募している」と判断される恐れがあります。
一貫性のある記述を心がけましょう。
履歴書の志望動機にはNGな内容
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志望動機の書き方によっては、採用担当者にネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
以下に、志望動機として避けた方が良い内容の例を紹介します。
勉強できそう・成長させてもらえそうだから
志望動機欄で成長意欲を示すこと自体は問題ありません。
ただし、「勉強できそう」「成長させてもらえそう」など、受け身に感じられるような表現は避けるべきです。
そもそも、企業は従業員を学ばせるために存在しているわけではなく、成果を求めています。
成長機会を求めて転職する場合でも、学びの主体は自分自身であり、その成長を通じて企業にどのように貢献できるかを示すことが重要です。
安定性・将来性に魅力を感じたため
「貴社の安定性(将来性)に魅力を感じた」という文言は、志望動機の常套句です。
しかし、「事業が安定しているから安心して応募した」というニュアンスで書くと、企業側に依存している印象を与える恐れがあります。
採用担当者が求めるのは、企業の成長に主体的に関与できる人材です。
安定性・将来性に触れること自体は悪くありませんが、自分の貢献意欲や強みなどを前面に押し出すようにしましょう。
労働条件が良さそうだから
給与や福利厚生など、労働条件の良さを志望動機として書くのもNGです。
こうした内容を前面に出すと、環境の変化や他社の条件次第で再び転職するのではないかと疑われる可能性があります。
志望動機で重要なのは、「企業から何を得られるか」ではなく、「自分が企業に何を提供できるのか」です。
そのため、労働条件に触れるにしても、その待遇を生かして自分がどのように企業に貢献したいのか書くことが求められます。
エンジニア転職なら「メイテックネクスト」
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履歴書の志望動機を作成する際は、自分の強みや経験が応募先企業にどのように貢献できるかを的確に伝えることが大切です。しかし、志望動機の伝え方や企業選びに悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
そのような場合は、転職支援サービスの活用も一つの方法です。特に、専門職向けの転職支援サービスでは、業界ごとの採用基準を踏まえたアドバイスを受けられます。例えば、エンジニア向けの弊社「メイテックネクスト」は常時2万件以上の求人数を誇り、豊富な技術知識を持ったコンサルタントがキャリア相談や選考対策をサポートしています。
こうした支援を活用することで、履歴書や面接の準備をより効果的に進められます。
メイテックネクストでの成功事例や詳細については、以下からご覧ください。
エンジニア転職の成功事例
自動車ボデー部品メーカー(製造技術)350万円⇒大手自動車電装部品メーカー(工法開発)600万円
【転職者の声】
自動車ボデー部品の生産技術に従事していましたが、コロナ禍で業績低迷…。
原価低減ばかりで技術開発に携わることができない中、事業の将来性不安から転職活動を始めました。
ただ、担当工程がニッチな技術分野であったことから、長い間、他社で通用するスキルがないのではと自身のスキルに自信を持てずにおりました。
不安な気持ちを抱いたまま面談に参加しましたが、面談では技術・経験・知識を整理・棚卸いただき、私の保有スキルは汎用性が低いのではなくて、高い専門性なのだと認知できました。
そのうえで、その専門性が発揮できる成長領域の求人企業も的確にご提案いただきました。
選考に進んでからは、応募書類の添削や面接の準備も丁寧に対応いただき、見事、第一志望の大手自動車電装部品メーカから内定を獲得できました。
EVシフトにも多大に貢献するポジションで、望むキャリアビジョンを描くことができそうで、ワクワクしています!
メーカー系SI(製造業向けSE)600万円⇒完成車メーカー(システム企画/開発)760万円
【転職者の声】
新卒の時に完成車メーカーを希望して就活をしておりましたが叶わず、SIerとして自動車システムに携わっていました。
転職のきっかけは現職の職務環境の悪化でしたが、面談にて現職に入社した理由のヒアリングなどを通して昔の気持ちを思い出し完成車メーカーで働く事への気持ちが強くなりました。
他のエージェントサービスでは、保険・WEBサービス・人材など幅広く事業会社を応募しましたが、面接で意欲を伝える事ができず、なかなか面接通過できませんでした。
そのような中、メイテックネクスト経由で完成車メーカーの面接の機会を得て、面接対策などの手厚いサポートを受けたことで第1希望の企業から内定を頂く事ができました。
この記事の寄稿者
履歴書の志望動機を書く際は、「なぜその会社を選んだのか」「その会社にどう貢献できるか」を意識することが大切です。
そのためには、自己分析や企業研究をしっかり行い、前職で培ったスキルや経験を転職先でどう生かせるかを考えることがポイントです。
転職活動をスムーズに進めるために、専門の転職支援サービスを活用するのも一つの方法です。
エンジニア転職をご検討中の方は、ぜひ弊社にご相談ください。
- 畑中鴻希