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設備保全職の職務履歴書の書き方は?作成のコツや例文も紹介

設備保全職の職務履歴書の書き方は?作成のコツや例文も紹介

設備管理の転職において効果的な職務履歴書とはどんなものでしょうか?

設備の保全・管理の仕事を目指す方に向けて、あなたの経験や資格をどのようにアピールすると採用担当者に伝わるのか、例文を用いて具体的に解説します。

設備保全職の職務履歴書の書き方

設備保全職の職務履歴書の書き方

設備保全職の職務履歴書のベーシックな書き方を、五つの項目に分けて説明します。

それぞれの項目をあなたの職務履歴と見比べながら読むことをおすすめします。

1.タイトル・提出日・氏名を記入する

職務経歴書の最上部には、「職務経歴書」というタイトルを中央に太字で記入します。

次に、タイトルの右側に提出日を記載し、その下に氏名を書きます。


提出日は、転職エントリーの際に書類を送付する年月日です。

年については、西暦・和暦でも構いません。公的な機関や銀行などは和暦、国際的な企業は西暦を用いる傾向にありますが、一般的な企業は併用することが多いためです。

ただし提出日に和暦を用い、職務職歴の欄では西暦を用いるといったことは避け、必ずどちらかに統一します。


なお、作成日が古いと、他の企業に提出したものを転用したのではないかと疑われ、悪い印象を与えかねません。

最新の職務経歴書であることが分かるように記しましょう。


氏名は姓と名の間に空白を入れ、旧字体や読みにくい漢字がある場合は、振り仮名を付けることをおすすめします。

また、複雑な人名用漢字の代わりに、普段は常用漢字をあてている方もいますが、職務経歴書などの書類では戸籍に用いられている正しい漢字を用いる必要があります。

このように多くの注意点がありますが、「あなたが読み手に配慮できて、正確性を求める人物だ」ということが伝わるようにすることが基本です。

2.職務要約を記入する

職務経歴書の冒頭には、職務要約を記します。

これは、あなたのこれまでのキャリアを示す重要な項目です。

とくに設備保全職は、技術や資格が問われる分野です。


そのため、これまでの経験を簡潔にまとめ、設備保全の専門性や実績を数値化して具体的に示すことをおすすめします。

例えば、「○○株式会社にて3年間、工場の設備保全業務に従事。保全対象は生産設備60機種、年間保全費用1億円を管理」など、担当した設備の規模や予算額を数値で示すとイメージしやすくなります。

詳しい内容は後の「職務履歴」等の項目に記載するため、ここでは3~4行程度に簡潔な説明をすることが一般的です。

採用担当者に「面接に呼んで詳しい話を聞いてみたい」と思ってもらえるような要約を作ります。

3.これまでの職務職歴を記入する

職務職歴の欄は、「どこで」「どんなことを」してきたのかを示す部分です。

ひとつの職歴につき、在籍期間、企業概要(業種、規模、売上高など)、部署名、役職、担当業務内容、実績といった内容をそれぞれ記載します。


前職が設備保全職の場合は、保全対象の設備の種類や数、保全業務の具体的な内容、トラブル対応の実績などが具体的にイメージできるように書くとよいでしょう。

例えば、マネジメントの経験があれば、「○○課の主任」と書くだけでなく、あなたが率いた部下の人数なども記載すると分かりやすくなります。

記載方法には、編年体、逆編年体、キャリア式の3種類があります。編年体は時系列に沿って述べる最も一般的な形式です。

逆編年体は、直近のものから遡って記載するものです。キャリア式は、職務や分野を軸としてまとめるものです。


あなたがキャリアを積み重ねてきた過程が伝わりやすいのは編年体で、現在のスキルを強調できるのは逆編年体です。

どの形式にも一長一短があるため、応募者がとくに伝えたいと考えていることが伝わるフォーマットを戦略的に選ぶことをおすすめします。

4.取得している資格を記入する

設備保全職に関連する国家資格や民間資格を取得している場合は、その名称と取得年月を記入します。

設備保全職に役立つ資格はさまざまです。代表的なものに、電気工事施工管理技士、建築設備士、ボイラー技士、電気主任技術者があります。


また、専門性を示す資格だけでなく、普通自動車の運転免許、一般的なパソコン操作や語学のスキルを示す検定や資格なども併記します。

なお、資格の種類が多すぎると知識先行型の人物なのではないかという悪い印象を与える懸念があります。

資格が多い場合は、業務上重要なものに絞って記載することをおすすめします。

5.スキルや魅力を伝える自己PRを記入する

最後に、設備保全職としての自身のスキルや長所、転職の意欲などを自己PRとしてまとめます。

簡潔に自身の強みをアピールし、転職先でどのように生かしていきたいかを示すとよいでしょう。


業務内容や企業風土によって、求められる人物像も異なります。

例えば、自由で先輩後輩の隔てが少ない活気ある雰囲気の企業であれば、快活な自分を強調する必要があるでしょう。


一方、先輩後輩の関係が厳しいいわゆる体育会系の企業の場合は、礼儀正しさや律儀さに言及するほうがよい印象を与えられるかもしれません。

設備・保全職に特有のスキルとして、設備の構造や仕組みを理解する力、トラブルに対応する力、コストを管理する能力などがあります。


また、規模に関わらず工場などの設備を一人で維持することは困難なので、チームワークを大切にする姿勢も問われます。その企業や社会全体の技術力の向上や、新規設備の導入に対応するためには、継続的に技術を学ぶ姿勢なども求められます。


 あなたのスキルや特性のなかから、応募先企業や設備保全職に適合する部分を記述し、あなたの魅力が伝わるように工夫しましょう。

通過しやすい設備保全職の職務履歴書は?作成するコツ

通過しやすい設備保全職の職務履歴書は?作成するコツ

同規模の設備保全の仕事に3年従事していた2人の応募者がいるとします。

しかし、職務履歴書の書き方次第で採用されるかどうかは大きく変わります。

結果につながりやすい職務履歴書を作成するコツを掴みましょう。

実績と成果を強調する

採用担当者に対して自分の能力を明確にアピールするためには、具体的な実績と成果を強調することが重要です。

設備保全職の場合、技術と経験が必要とされる業務が多いため、とくにそう言えます。

例えば、保全対象の設備の種類や数、トラブル対応の実績、コスト削減や生産性向上に寄与した具体的な事例などを数値で示すと効果的です。

経験を棚卸し、「どんな問題があり、あなたが問題解決にどのように尽力したのか」が分かるエピソードを探してみましょう。

使用した機械の種類やツールを記載する

使用した機械の種類やツールを具体的に記載することで、採用担当者は、応募者の技術力や前職と自社の共通点や相違点を判断しやすくなります。

例えば、NC加工機、CADソフト、測定器など、具体的な機械やツールの名称を明記することで、技術的なスキルをアピールしましょう。

網羅性を意識して記述します。なぜなら、記載しなければその分野に関しては未経験と見なされてしまい、経験が不十分と判断されるリスクがあるからです。

コミュニケーション能力をアピールする

設備保全職には他部署との連携やチームワークも求められるため、コミュニケーション能力をアピールしなければなりません。

例えば、工場ではラインの作業員とのやりとりが発生しますし、大型ビルや医療施設では施設の管理者とのやりとりがあります。


協調性やリーダーシップを持っていることをアピールするために、どのようにして他部署と連携し、問題を解決したかを具体的なエピソードを交えて記載するとよいでしょう。

また、コミュニケーションは社内で完結するとは限りません。


前職で工事業者など外注先との折衝の経験があれば、記載するとよいでしょう。交渉力に長けた頼もしい人物という印象を与えられます。

テンプレートを使用する

多くの転職サイトやキャリア支援サービスでは職務履歴書のテンプレートを提供しており、活用することでプロフェッショナルな書類を簡単に作成できます。

書類の構成が整って見やすくなりますし、必要な項目を漏れなく記載する助けになり、書類作成を効率化できます。

設備保全職の職務履歴書を作成する際の注意点

設備保全職の職務履歴書を作成する際の注意点

設備保全職の職務履歴書を作成する際に見落としがちな注意点を3点述べます。

職務履歴書を書き上げた後、推敲する過程で参考にしてはいかがでしょうか。

誤字脱字がないかチェックする

職務経歴書に誤字脱字があると、採用担当者に対して注意力や丁寧さに欠ける印象を与えてしまいます。

書類選考の段階では、写真と文字情報だけであなたを評価します。

とくに設備保全職は、正確さが求められる職種ですので、誤字脱字は大きな問題です。

自分では何度読み返しても誤字脱字に気づかない場合もあります。


セルフチェックに加えて、第三者にチェックを依頼することで誤字脱字を減らせます。

家族などの身近な人に目を通してもらうのもよいですし、転職エージェントの添削サービスを利用するとプロの厳しい目でチェックが入るためさらに安心です。

誰が読んでも意味が分かる文章にする

職務経歴書は、採用担当者が応募者の経歴やスキルを短時間で理解できるように書く必要があります。

また、人事の担当者は、あなたが経験してきた業務に精通しているとは限りません。


そのため、専門用語や略語を多用せず、誰が読んでも意味が分かる文章を心がけるべきです。

前職で日常的に用いてきた単語のなかには、社内用語や業界用語が含まれる場合もあります。


不安な場合は辞書を引くなどして、一般的に用いられる言葉なのかチェックしましょう。

具体的な業務内容や実績などを記載する際、必要に応じて箇条書きを活用するのもよい方法です。

言葉遣いも回りくどくなく、簡潔なものにします。


ただし、読みやすくしようとするあまり、口語的な表現にならないよう留意してください。

他の応募書類の内容と齟齬が起きないようにする

職務経歴書と履歴書、志望動機書などの応募書類の内容に齟齬があると、採用担当者が不信感を抱く危険性があります。

とくに、学歴や職歴、資格の取得年月日などの基本情報は一貫性を保った正確な事実であることが重要です。

例えば、職務経歴書に「2020年4月から2022年4月まで在籍」とあるのに、別の書類に「3年間在籍」と書いてしまうといったミスを犯さないようにします。

応募書類を提出する前に、各書類の内容を照らし合わせて確認し、矛盾がないように注意しましょう。

設備保全職の職務履歴書の例文

設備保全職の職務履歴書の例文

ここまで述べてきたように、設備保全職の職務履歴書を作成する際には、具体的な業務内容や実績を明確に記載することが重要です。

<職務要約>

○○大学理工学部電気工学科を卒業後、新卒にて○○株式会社へ入社。○年間、工場の設備・整備の保全、製造ルートの機械メンテナンスに従事。

主任として設備管理課長の補佐。機器メーカー担当者との折衝。

<職務内容>

○○株式会社

在籍期間:2017年4月~2024年3月(7年0か月在籍)

雇用形態:正社員

企業概要

 業種:冷凍食品の製造および販売

 資本金:○億○千万円

 売上高:○億○千万円

 従業員数:○○○名

部署名:設備管理課

役職:第一チーム 主任

担当業務内容:工場設備の保全およびメンテナンス(延床面積:○○平米、特別高圧:○○kV)

・機器の定期的点検・整備と、トラブルへの対応

・機器メンテナンスの計画および実施(新規導入機器を含む)

・冷凍設備のトラブルへの対応

・各種電気系統のトラブルへの対応

・空調機のフィルター管理

・設備管理課長の補佐

・主任として課員の教育および統率(課員3名)

・機器メーカー担当者への改善依頼と交渉

・工場内の労働安全教育の企画および実施

<資格>

・普通自動車第一種運転免許(20XX 年 XX 月)

・実用英語技能検定二級(20XX 年 XX 月)

・第二種電気工事士(20XX 年 XX 月)

・第二種冷凍機械責任者(20XX 年 XX 月)

<自己PR>

冷凍食品の製造工場の設備保全職として経験を重ねてきました。多品種少量生産の効率化実現のために、生産ラインの組み換えの迅速化と安全性向上の両立に取り組んできました。

業務上の強み

・コミュニケーション力

・違和感を察知する能力

昨年5月、新規の冷凍設備○○を導入しましたが、微妙な温度変化を察知し、温度を調整。違和感に敏感になることで、現在に至るまで大きなトラブルはありません。

その結果、一昨年と比べて○%の稼働率向上につながりました。

生産ラインの従業員と製品を口にするお客様の安全を第一に考え、トラブルを未然に防ぐことに注力しています。

また、3名の課員や、外国出身者を含む生産ラインの担当者への頻繁な声かけ、上長からの指示をかみ砕いて説明することを意識しています。

この経験を踏まえて、貴社でも自分の知見や技術をチームや工場全体で生かしていきたいと考えております。

設備保全職の職務履歴書のNG例

【NG例1】「○○株式会社にて設備保全業務に従事(2015年4月~2022年3月)」

在籍企業の規模や事業内容が不明確だと、どの程度の設備を扱っていたのかが分からないため、正当な評価につながりません。企業の業種、従業員数、売上高などを記載し、担当した設備の規模をイメージできるように記載する必要があります。

【NG例2】「設備の保守点検、メンテナンス業務に従事」

抽象的な記述では、具体的にどのような業務を行っていたのかが採用担当者に伝わりません。

保全対象の設備の種類、点検の具体的な内容、トラブル対応の実績など、できるだけ詳しく記載する必要があります。

【NG例3】「設備の長寿命化と稼働率向上に貢献した」

曖昧な表現では、実際にどの程度の成果を上げたのかが分かりません。

保全コストの削減額、設備稼働率の向上率など、数値で具体的な実績を示すべきです。

設備保全職への転職には「メイテックネクスト」

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ここまで、設備保全職の職務経歴書の書き方についてポイントや注意点を解説しました。

職務経歴書を作成する際には、今回挙げたチェックポイントを自分で確認するだけでなく、プロの視点から内容を推敲することで、さらにブラッシュアップすることができます。


私たちメイテックネクストは、エンジニアや技術者に特化した転職エージェントです。

技術知識が豊富なエージェントが多数在籍しており、求職者の専門性やスキルを深く理解しています。


そのため、希望する求人に合わせて的確に自己アピールの文章作成をアドバイスできることが強みです。

また、書類添削や面接対策などのサポートに定評があり、転職活動全般にわたって手厚い支援を受けられるとのお声を多数いただいております。


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まとめ

設備保全職は正確性が求められる仕事です。

そのため、とくに間違いがなく細部まで行き届いた職務経歴書が求められます。

詳細かつ項目間の齟齬がないように作成することで、あなたの適性を示せます。

また、経験やスキルについても数値を含めて具体的に示すことで、即戦力としての魅力を表現しましょう。

この記事の寄稿者

大学院卒業後はプラントメーカーに入社し、汚泥焼却設備の計画設計から試運転、アフターサービスまで経験してきました。

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幡多秀駿
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