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機械整備士とは? 関係する資格や向いている人の特徴を紹介

機械整備士とは? 関係する資格や向いている人の特徴を紹介

機械の修理やメンテナンスなどに興味があるのなら、機械整備の仕事にチャレンジしてみませんか?

機械整備士の国家資格を取得すると、専門的な知識を習得でき、職場でもさらに活躍できます。

本記事では、機械整備士に関係する資格や向いている人などを解説します。


機械整備士の仕事内容

機械整備士の仕事内容

機械整備は、機械の製造や修理、点検、メンテナンスなどに携わる仕事です。


建設機械や農業機械などは、正しい方法で使用することはもちろん、事故やトラブルを避けるために定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。

こうした場面で活躍しているのが整備士、機械整備士です。


正しいメンテナンスには機械や車両に関する専門的な知識が必要になることから、機械整備関連の仕事では国家資格を求められるケースが多々あります。

 

一般的に、整備士というと自動車整備士を指すケースが多いですが、ほかにも航空整備士やボイラー整備士、建設機械や農作業用機械の整備士など、さまざまな職種があります。


また、機械整備士と呼ぶ場合は、一般的に機械整備技能士を指すケースがほとんどです。

技能検定制度に基づく国家資格であり、建設機械整備や縫製機械整備などの種類があります。

機械整備に関する資格

機械整備に関する資格

機械整備に関する資格は数多く存在します。資格によって就ける仕事や業務が異なるほか、受験資格などにも違いがあります。


整備士

整備士は、車両や機械の点検および修理、メンテナンスに携わる仕事、職種です。

一般的には自動車整備士を意味することが多いものの、ほかにも航空整備士やボイラー整備士などの種類があります。


資格のなかには、働きながら取得が可能なものもあるため、収入を得ながら資格取得を目指せます。


【自動車整備士】

自動車整備士の正式名称は「自動車整備士技能検定制度」であり、自動車整備技術の向上を目指して誕生しました。

2024年時点で14種類の検定試験があり、いずれも学科と実技試験が設けられています。(参照元:国土交通省 中部運輸局 自動車整備士技能県制度


大きく分けて1~3級と特殊の4ランクがあり、もっとも難易度が高いのは1級です。

各ランクにおいてはさらにレベルが細分化されており、たとえば3級では「自動車シャシ整備士」「ガソリン自動車整備士」「ジーゼル自動車整備士」などがあります。


なお、自動車整備の仕事そのものは無資格でも携われます。

そのため、整備工場などへ就職し、実務で経験を積みながら無理なく資格の取得を目指せる点が魅力です。


エンジンの分解や点検、タイヤを除く足回りに関する部分の作業については、自動車整備士の資格が必要です。

受験資格は、最終学歴によって異なります。


たとえば、高等学校の自動車科を卒業している場合、卒業と同時に3級の受験資格を得られます。

自動車整備専門学校の2級整備士養成課程、1級整備士養成課程を修了した人は、卒業と同時に1級もしくは2級の受験資格を得ることが可能です。


航空整備士

航空整備士は、航空機の安全性を確保する職種であり国家資格です。

航空機に使用されている各部品の機能や強度、精度などに問題がないかチェックし、必要に応じてメンテナンスを行います。


空を飛行する航空機にトラブルが発生すると、大勢の乗客を危険に晒しかねません。

そのため、航空機の整備に携わるには航空整備士の資格が必須です。


国土交通大臣指定航空従事者養成施設に指定された専門学校で学ぶのなら、在学中に資格を取得できますが、それ以外の大学や短大、専門学校は卒業後に航空会社へ勤め、航空局認定の訓練を修了したのち実務経験を経ることで、二等航空整備士の受験資格を得られます。


一等航空整備士の資格取得には、4年以上の実務経験が必要です。二等航空整備士の資格を取得してすぐには一等航空整備士を受験できず、航空会社などで実務を経験してからしか取得できません。


ボイラー整備士

ボイラーは、圧力容器で加熱した液体から蒸気や温水を作る装置です。

給湯や床暖房システム、発電などさまざまな用途に使用されている身近な設備であり、一定の大きさを超えるボイラーや第一種圧力容器の整備および清掃に携わるには、ボイラー整備士の資格が必要です。

受験資格は設けられていないため、誰でもチャレンジできます。


ただ、試験に合格しただけでは免許を交付してもらえません。

特定業務における一定期間の実務経験など、一定の要件を満たさないと免許を交付してもらえない点に注意が必要です。

試験では、ボイラーに関する基本的な知識はもちろん、整備作業の知識、使用器材、関係する法令などの知識が求められます。

ボイラー整備士の試験対策に使えるテキストや過去問題集は書店などなどで市販されているため、独学でも資格の取得を目指せます。 

【機械整備技能士】

技能士は、技能検定制度に基づく試験の合格者にのみ与えられる称号、国家資格です。

そのため、技能検定に合格していない者が技能士を名乗ることはできません。

技能検定の対象となる職種は、2023年4月1日時点で131種類あります。(※参照元:厚生労働省公式HP

建設関係や金属加工関係、食料品関係などにカテゴライズされており、一般機械器具関係のなかに建設機械整備技能士や縫製機械整備技能士、農業機械整備技能士などが含まれています。

技能検定に合格することで、専門的な知識や技術を有する人物であると証明できる点が、取得のメリットです。

また、関連するほかの資格試験の受験資格を得られたり、一部の試験において受験が免除されたりなどのメリットもあります。

【縫製機械整備技能士】

縫製機械整備技能士は、ミシンなど縫製作業に用いる各種機械の整備に関する知識・技術を習得できる検定、国家資格です。

1級と2級があり、いずれも学科と実技試験が実施されます。

ミシンの種類や機構、用途、ミシンに関する工業規格、ミシン以外の縫製機械に関することなど、幅広い知識を問われる点が特徴です。

実技試験は、実際にミシンを使用して行われます。

ミシンの点検や検査をはじめ、分解作業や組み立て作業、縫い調整、部品交換、ゲージ交換などをチェックされます。

2級を取得するには2年以上、1級では7年以上の実務経験が必要です。

先に2級を取得した場合、合格後2年以上の実務経験を経ることで1級を受験できます。なお、学歴によって必要な実務年数は変わります。

建設機械整備技能士

建設機械とは、建設現場での土木や解体作業などに用いる油圧ショベル、ブルドーザーなどを指します。

建設機械整備技能士は、この建設機械の整備に求められる知識と技術を有する人物であると証明できる国家資格です。


2級と1級と、さらにその上に特級があり、いずれも学科と実技試験が設けられています。

1級と2級は、建設機械や建設機械整備法、製図、電気、機械要素などに関する知識が問われます。


特級では、工程管理や作業管理、原価管理、品質管理、安全衛生管理および環境保全など、マネジメントを中心とした知識を問われます。


2級では2年以上、1級では7年以上の実務経験がそれぞれ必要です。2級取得者は、合格後2年以上の実務経験を経ると1級を受験できます。

特級は、1級に合格したあと、5年以上の経験を積まねばなりません。


資格取得によって、車両系建設機械の検査業者所属検査者、事業内検査者の資格を得られます。


【農業機械整備技能士】

農業用トラクターをはじめとした、農業機械の整備に要する知識を証明できる国家資格が、農業機械整備技能士です。

農業機械だけでなく、機械の整備、点検、分解方法、機械要素、製図、電気、関連法規など幅広い知識が問われます。

1級と2級があり、いずれも学科と実技試験が行われます。

実技試験では農業機械を使った整備作業が行われ、点検や調整、故障の発見、試運転や機能試験、工数見積もりなどをチェックされます。

「全国農業機械商業協同組合連合会」が、受験の手引や学科試験例題集を販売しているため、資格の取得を検討している方は活用してみましょう。

例題集には約1,500にもおよぶ問題が収録され、わかりやすい解説もついています。 

農業機械士

農業機械に関する資格として、農業機械士も挙げられます。

農業機械の操作やメンテナンスに関する知識を問われる資格であり、都道府県知事の認定を受けて農業機械士を名乗れます。

受験資格は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

普通自動車免許の保有が必須の自治体もあれば、大型特殊自動車免許取得者を対象としているところもあります。

2018年4月1日に農業機械化促進法が廃止され、当該資格の取り扱いも変化しました。

たとえば、北海道では農業機械士の新たな認定をすでに廃止しています。


ただ、すでに取得している資格が無効になるわけではありません。

自治体によって扱いの対応は異なるため、気になる方は公式サイトなどでチェックしてみましょう。

機械整備の仕事に向いている人の特徴

機械整備の仕事に向いている人の特徴

機械整備の仕事に転職しても、向いていなければ早期離職につながるおそれがあります。

まずは、自分が機械整備の仕事に向いているかどうかを確認し、そのうえで今後の行動を決めましょう。

注意力が高く責任感が強い

自動車や航空機、建設機械、農業機械などに不備があるとトラブルの原因となり、ときに重大な事故を招きかねません。

ブレーキが利かない、航行中にエンジンがストップしてしまう、といった事態が生じると、尊い人命が失われるおそれもあります。

このような事態を招かないよう、整備を担当する者は細心の注意を払いながら作業に従事しなくてはなりません。

ほんのわずかな欠陥や不備を見逃すだけで、重大な事故につながるおそれがあるためです。


些細な違和感も見逃さない注意力と集中力に長けた人は適性があります。

また、責任感が強い人も機械整備の仕事に向いています。ときに人命にも関わる整備の仕事には、大きな責任がつきまとうためです。

飽きっぽくてすぐに投げだしてしまう人、責任から逃れることばかりを考えている人には向いていません。

細かい作業が得意

機械によっては、数多くの精密な部品が使用されています。


いくつもの細かい部品を複雑に組み合わせて構成されている機械もあるため、繊細な作業が求められます。

ときには作業専用のツールで精密部品を組みつけしたり、取り外したりすることもあることから、細かい作業が得意な人に適した仕事です。

手先が器用な人も機械整備に適しています。


ピースの多いパズルを作るのが好きである、プラモデル作りが趣味である、といった方はこの仕事に向いているかもしれません。

反対に、細かい作業をしているとイライラしてしまう、途中から大雑把になり仕上がりが粗くなる、といった人には向いていません。

機械を触るのが好き

日常的に機械へ触れる仕事であるため、機械そのものがある程度好きでないと長続きしません。


機械の点検や分解、部品の交換、試運転など、機械いじりがメインの業務であることから、機械に興味がある人、機械を触るのが好きな人に適した仕事です。

もともと、バイクや自動車を自分でメンテナンスするのが好きな人は、機械整備の仕事に向いているかもしれません。

自分で機械をいじったあと満足感を得られる、思い通りに整備できたとき嬉しい気持ちになる人も、適性があると考えられます。

機械そのものを直接いじったことがない人でも、機械の構造などに興味があるのなら向いているかもしれません。

最初はそこまで興味がなくても、機械へ触れているうちに好きになることも考えられるため、まずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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この記事の寄稿者

機械整備士の国家資格取得によって、知識や技能を証明できるだけでなく、転職活動を有利に進められる可能性もあります。

整備の仕事は大きな責任がつきまといますが、その分、大きなやりがいや達成感も得られます。

機械整備に興味があるのなら、ぜひチャレンジしてみましょう。 

鈴木 翔太
鈴木 翔太

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