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システムエンジニアは英語力が必要! 理由と習得するメリットを紹介

システムエンジニアは英語力が必要! 理由と習得するメリットを紹介

システムエンジニアは、日常的に英語を使う機会が多い職種のひとつです。

同職で活躍するには、まず英語の習得は避けて通ることができません。


本記事では、システムエンジニアに英語が必要な理由や習得のメリットについてわかりやすく解説します。

さらに、システムエンジニアにとって必要な「英語力」とはどの程度のレベルなのかといった興味深い話題にも触れます。

システムエンジニアに英語力が必要とされる理由

システムエンジニアに英語力が必要とされる理由

システムエンジニアとして働くためには、英語が必要条件というわけではありません。

しかし、実際に業務を進めるうえで英語を使う機会は多く、英語でのコミュニケーションが必要となる場面も多々あります。

ここでは、システムエンジニアに英語力が必要である理由を3つのポイントに分け、それぞれについて解説していきます。


海外の最新情報をキャッチできるから

現代のIT分野においては、最先端の情報の多くは海外から発信されています。

たとえ発信元が中国や韓国などの、日本と同じ非英語圏の国であったとしても、IT関連のリリースは英語か、英語+母国語で行われることがほとんどです。


最近は翻訳システムの精度も昔に比べれば目を見張るほど上がり、日本語以外のリリースであっても、ある程度のニュアンスまではシステムの翻訳でも把握できるかもしれません。

しかし、正しい日本語に翻訳されるまでには一定の時間がかかるため、リアルタイムで最新の情報を得ようと思えば、やはり英語力は必要です。


さらに技術者向けのIT機器のドキュメントや技術書なども英語で書かれている場合が多く、翻訳システムを使用せずに読むことができれば手間も省けます。

IT企業は、厳しい競争を勝ち抜くために、最新技術に関する情報の入手で他社に後れを取るわけにはいきません。

これが、システムエンジニアに英語力が必要とされる第一の理由です。

プログラミング言語自体が英語だから

プログラミング言語は、ある程度のユーザーがいて実際に使用されているものが200種類程度、派生言語などまでを含めると1,000以上に上るといわれています。


そしてプログラムはほとんどが英語で記述されています。

職業柄、システムエンジニアが、英語で構成されたプログラミング言語を扱わないわけにはいきません。


英語力がなければ、プログラミングのさまざまな過程において、そのつど日本語に翻訳しながらの作業となってしまい、とても効率的だとはいえません。

英語が理解できて、英語で記述できれば、すべての作業がスムーズになります。

取引先・社内公用語が英語という企業が多いから

日本国内のIT企業であっても、海外の企業と直接、取引をしていたり、グローバルビジネス言語が英語であるという理由から、社内公用語を英語としていたりする企業があります。


海外企業と取引をする場合には当然、コミュニケーションには英語が用いられます。

社内公用語を英語にしている企業といえば、2012年から導入を開始した楽天株式会社が有名ですが、IT関連企業としてはソフトバンクグループ株式会社も社内公用語は英語であり、そのほかにもよく名の知られる一流企業が社内公用語を英語にしています。


このような企業にシステムエンジニアとして勤務し、他部署とのコラボレーションが必要であったり、複数の部署にまたがってプレゼンテーションを行ったりする場合には、英語でコミュニケーションをとる能力が必要になるでしょう。

さらに、システムエンジニアの活躍の場は国内にとどまりません。

英語ができれば、海外にも活躍の場を求めることができます。

システムエンジニアが英語を習得するメリット

システムエンジニアが英語を習得するメリット

上述の通り、システムエンジニアとして仕事を進めるうえでは、しばしば英語力が求められる場面が出てきます。

それでは、英語を習得することによって更にどんなメリットがあるでしょうか。

最新のIT情報をいち早くつかめる

前述した通り、IT関連の最新情報は海外から発信されることが多いため、英語を習得しているとそれらの情報をいち早くキャッチすることが可能です。

エラーやサイバー攻撃への対処など、トラブルが発生した場合の対処法に英文の最新情報が役に立つ場合もあります。

プログラミング用語やツールなどでは、マニュアルやフォーラムなどから得た情報を理解するためには英語力が必要です。


これらの情報は、情報処理推進機構(IPA:Information-technology Promotion Agency)が掲載している翻訳版を読んだり、自分で翻訳システムなどを利用して理解することも可能ではあります。

しかし、翻訳が掲載されるまでには時間的なギャップがあり、翻訳システムなどを利用した場合には、誤訳のリスクもあります。

システムエンジニア自身が英語を習得していれば、必要な情報に自分から能動的にアクセスし、情報の内容を正しく理解できるようになります。

開発効率が向上する

システム開発などを担当するシステムエンジニアには、開発中に予期せぬ不具合やプログラムのバグによるエラーが発生することは、いわばつきものです。

頻繁に発生するエラーや、多くのエンジニアが使用しているプログラミング言語でのエラーに関しては、インターネット上で日本語の発生状況や対応方法などの情報が共有されていますが、特殊な状況下で発生するエラーや、ユーザー数の少ない言語でのエラーは、インターネット上を検索してもなかなか情報が見つからないことがあります。

このような場合にシステムエンジニアが行うべきことは、英語の情報を検索することです。

日本語を使用するエンジニアに比べてユーザー数が格段に増えるため、自分と同じような不具合やエラーが発生し、すでに対応策を見つけているエンジニアが、世界中のどこかから情報を発信しているかもしれません。


対応策がわからなければ、自らが四苦八苦しながら試行錯誤しなければなりませんが、誰かが対応策を教えてくれるのであれば、一気に解決することができ、無駄な時間を使わずにすみます。

上記はエラー・不具合の対応策についてですが、そのほかにもインターネット上にはシステム開発などに関して有用な情報が数多く発信・共有されています。

上述した通り、日本語のみを理解するエンジニアと、英語を理解できるエンジニアとの数は格段に違います。英語力があることで、開発効率が大幅に向上するでしょう。

活躍の範囲が海外などに広がる

GAFA(Google(Alphabet)、Apple、Facebook(Meta)、Amazon)と呼ばれる巨大IT企業はすべて本社がアメリカにあり、IT技術をリードしているのもアメリカであることは間違いありません。

ただし、先端的な技術を開発・提供しているエンジニアは世界中に存在しており、彼ら・彼女らは英語を使って頻繁にコミュニケーションを取り合っています。

また、日本国内のIT企業においても、最近はコスト削減や業務の効率化を図るために海外企業と提携するSIer(システムインテグレーター)が増えており、この場合でも業務上使用される言語は英語です。


例えば、ビデオ会議などで実施されるミーティングでは、英語→日本語、日本語→英語と、翻訳システムなどを介してコミュニケーションを取ることもできますが、英語で直接やり取りするのに比べれば、時間的にも理解度的にも効率の差は歴然です。

英語でスムーズなコミュニケーションが取れるのであれば、例えば海外企業への就職も視野に入ってきます。

活躍の場を日本企業に絞ってしまう必要はなく、海外にまで広げることができれば、ビジネス上のチャンスは大きく広がります。


英語力はシステムエンジニアに大きなアドバンテージをもたらしてくれます。

社内外でのコミュニケーションが円滑に進む

最近では国内のIT企業であっても、人種を問わず、世界各国の人を雇用している会社が増えつつあります。


取引先が外資系企業やグローバル企業であることも多く、プロジェクトを進める際に、コミュニケーションを取るための言語が英語であるという機会も多いのがシステムエンジニアという職種です。

業務上でのメールやチャットなどでも、英語でのコミュニケーションが円滑であれば、業務はスムーズに進みます。

英語力では、対話力はもちろんのこと、読み書きをする能力も必要です。


通訳や翻訳システムなどを介すことなく、業務上の会話やチャットを英語で行うことができれば、コストや時間を削減できます。

転職の選択肢が広がる

英語力が高ければ、システムエンジニアに限らず、転職の選択肢が広がることは間違いありません。

なぜなら、国内の日系企業だけでなく、世界中に広がる、英語を使用する外資系企業をもターゲットにできるからです。

上述したように、社内公用語を英語にしている企業には有力な会社が多くあり、仮にこれらの会社への転職を検討しているのであれば、英語力があることは大きなアドバンテージになります。

さらに、TOEICのスコアを採用基準にしている大手日系企業もあり、エントリーするためには一定以上の英語力が必要です。

転職においては高い英語力は強いアピール材料となります。システムエンジニアの求人の選択肢も広がります。

昇進などの可能性が高くなる

グローバル化を進めている日本企業では、昇進や昇給の条件として英語能力を査定項目に加えているところもあります。

例えば「課長・管理職クラスではTOEIC600点以上が必要」といったことです。


一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が発表した「英語活用実態調査2019(企業・団体)」によれば、TOEIC Listening & Reading Testの結果(TOEICスコア)を昇進・昇格の基準にしていると回答した企業は、有効回答企業数512社のうちの33.4%に上ります。


さらに、求められるTOEICスコアの平均は係長・主任で515、課長で530、部長で565、役員では600というデータもあり、英語力が高ければそのぶん、昇進・昇給の可能性が高まる場合があることがわかります。


※ 参照元:英語活用実態調査2019(企業・団体)(p.12、14)


システムエンジニアにとって必要な「英語力」とは、どのレベルなのか

システムエンジニアにとって必要な「英語力」とは、どのレベルなのか

システムエンジニアにとって英語が強みになることは確かですが、具体的にはどの程度の英語力が求められているのでしょうか。


指標としては、TOEICスコア700点レベルが目安です。前出・一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が発表した「PROFICIENCY SCALE~TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」によれば、700点はA~Eの5段階のレベルのうち、真ん中のCに該当します。


Cは「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」レベルです。

730点以上のBになると「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」レベルであり、「業務上も大きな支障はない」と評価されます。

英語能力の測定試験としてはTOEICのほかにもTOEFLや英検などがあります。

英検の場合であれば、最低でも2級(高校卒業レベル)に加えて、ビジネス英会話の基本能力が必要です。


ただし、英検は日本国内でしか通用しないという点には留意しなければなりません。

世界基準のシステムエンジニアとして活躍するためには、TOEICなどで高スコアを取ることも必要ですが、そのほかにも英語圏でのマナーなどを含めて学ぶ必要があります

システムエンジニアが英語を勉強する方法

システムエンジニアが英語を勉強する方法

システムエンジニアが転職やスキルアップに向けて英語力を身につけようとする場合、まずは何をするべきなのかは、それぞれの英語レベルによって学習方法が異なります。

ここでは、「初心者」「中級者」の2段階に分けて効果的な学習法を解説します。

初心者の場合

英語のリーディングおよびライティングのスキルを鍛えることを重視します。

日常会話はもちろん、ビジネス英語をマスターする際にも、中学校で学んだ基礎英語は役に立ちます。


自身の実力を把握するために、高校入試用や英検3級の問題集を復習してみることをおすすめします。

リーディング力の鍛錬は、海外のWebサイトやさまざまな書籍を読んで「英語に慣れる」ことからはじめます。

英語で書かれたドキュメントには、システムエンジニアに必要な専門用語が含まれています。


初心者には内容が難しいですが、途中で挫折しないよう自分のペースで進めてください。

ライティング力を鍛錬するには、メールやドキュメントを英語で書く練習をすることが効果的です。

基本的な文章を不安なくライティングできるようになったら、ビジネスで使用する慣用句や専門的な表現を学習します。


語彙力を増やすには、ビジネス英語も多用されているTOEICの問題集や単語帳などが役立ちます。

中級者の場合

リーディングおよびライティングの基礎が身についている中級者の場合は、リスニングとスピーキングのスキルを伸ばすことに集中します。

リスニングの場合は、YouTubeで提供されているリスニングチャンネルやIT関連のプレゼンテーションなど、英語の動画を活用することをおすすめします。

幅広い種類の動画のなかから自身のレベルに適したものを選び、字幕機能をうまく活用しながら、英語のみで内容が理解できるようになるまで、繰り返し聞き続けてください。

スピーキングを習得するためには、自ら積極性に、英語ができる人に話しかけてみることがカギです。

英語でのディスカッションやエンジニアコミュニティに参加して発言することで、実践的なスキルを磨けます。

英会話スクールに通うのも効果的な方法です。最近はオンラインレッスンを行っているスクールも多く、空いた時間を有効活用して学べます。

ビジネス英会話専門のコースを選べば、仕事で使う英語やメールのマナーなども含めて、総合的な英語力のアップが期待できます。

ChatGPTなどの生成AIを利用して英語学習を行うことも効果的です。


例えば「次の文章の発音を教えてください」と、リスニング・スピーキングを学習したい英文とともに入力すると、正しい発音で音声出力してくれます。

日本語のビジネスメールを英語に翻訳してもらうことも可能です。


「適切な件名を付けること」「ビジネス英語を使用すること」「冒頭のあいさつと締めに著名を入れること」といった制約条件を設定して、日本語のメールの内容を入力すれば翻訳してくれます。

ただし、同じ学習法ばかりでは飽きてしまうかもしれません。

レッスンを受けたり、本を読んだり、オンラインで学習したりと、その日の気分で学習法も変えるのが長続きするポイントのひとつです。

システムエンジニアの転職なら「メイテックネクスト」

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この記事の寄稿者

システムエンジニアとしてステップアップするには、英語の習得が必須です。

日本国内の企業も今後はさらにグローバル化が進むことが予想され、英語力が高い人材には、企業から強い需要があります。

いまは英語に自信がないという方も、今後よりよいキャリアを築くために、ぜひ本記事で紹介した方法を参考に学習を進めてみてください。

北岡 優子
北岡 優子

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