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スマートフォンの組み込みとは? Androidを使用するメリットや開発で必要なスキルを紹介

スマートフォンの組み込みとは? Androidを使用するメリットや開発で必要なスキルを紹介

生活に欠かせない存在であるスマートフォンの組み込み開発は、エンジニアにとって魅力的な分野です。

特に、Androidエンジニアの需要は高く、今後も求められる傾向にあります。

そもそも組み込みシステムとは

そもそも組み込みシステムとは

「組み込みシステム」とは、家電製品をはじめとするさまざまな機器に組み込まれ、その機器の動作や制御を行うコンピュータシステムのことです。

例えば、洗濯機は洗濯や乾燥の機能に特化したシステムが組み込まれています。


また、スマートフォンは多くの複雑な機能を持っていますが、それらも組み込みシステムによって制御されています。

他にも、自動車のエンジン制御システムやエアバッグシステムなどにも搭載され、多くの役割を果たしています。

組み込みシステムは常に正確に動作し、遅延なく即座に反応する必要があります。


そのため、設計段階から入念な検討とテストが必要となります。

汎用システムとの違い

「汎用システム」とは、さまざまな用途で使われるシステムを指し、代表的なものとしてパソコンが挙げられます。

多機能かつ異なるアプリケーションをインストールして使用できる点が特徴です。


一方、組み込みシステムは特定の機能に特化して設計され、家電製品や自動車などに組み込まれています。

汎用システムは柔軟性が高く、ユーザーのニーズに応じて機能を追加したり変更したりすることが可能です。

一方、組み込みシステムは柔軟性は低いですが、特定の機能に特化することで、より効率的で信頼性の高い動作を実現しています。

このように、それぞれの適用分野は異なりますが、昨今の技術進歩により、組み込みシステムと汎用システムの境界線は曖昧になりつつあり、双方の違いは次第に縮まっています。

スマートフォンに搭載されているのは組み込みシステムなのか?

スマートフォンはほぼパソコンと同じように、多様なアプリケーションを稼働させて利用できるため、汎用システムと見なされることがあります。

しかし、スマートフォンは元々、通話機器として開発された経緯があり、組み込みシステムが搭載された通話機器の延長線として捉えることも可能です。

つまり、スマートフォンはユーザーが自由にアプリケーションを追加できる汎用システムの一面と、ハードウェアを制御する特定の機能に特化した組み込みシステムの一面を併せ持った機器です。

スマートフォンのような複雑なデバイスは、組み込みシステムと汎用システムの双方の特性を持つハイブリッドな存在となっており、高度なユーザー体験を提供すると同時に、デバイスの基本的な機能を効率的に制御しています。

現在はAndroidによるスマートフォンの組み込みシステム開発が主流

現在はAndroidによるスマートフォンの組み込みシステム開発が主流

現代におけるスマートフォンの組み込みシステムのOSとしては、Androidが主流です。

また、Androidはスマートフォンだけではなく、テレビや冷蔵庫などの家電製品にも幅広く採用されています。

Android OSはその柔軟性と拡張性によって、さまざまなデバイスに対応可能です。

Androidでスマートフォンの組み込みシステム開発をするメリット

Androidが組み込みシステムの主流となっているのは、組み込みシステム開発において、Androidによるメリットを多く得られるためです。

以下より、そのメリットについて詳しく解説します。

オープンソースなので開発コストを下げられる

Androidはライセンス料が不要なオープンソースであるため、開発コストを大幅に削減できます。

共通のSDK(開発キット)が提供されており、統一された開発環境やライブラリ、フレームワークを利用して、効率的に開発を進められます。

また、オープンソースコミュニティの存在も大きなメリットであり、世界中の開発者が共有するリソースや情報を扱うことで、開発効率のさらなる向上が可能です。

ライセンス料が不要である点や効率的に開発を進められる点は、開発にかかる原価を大幅に抑えられます。

したがって、Androidはスマートフォンだけではなく、家電製品や医療機器、測定機器、自動車用電子機器など、採用されているものが多いです。

Googleの開発サービスを利用できる

AndroidはGoogle社によって開発されたものであり、Googleの提供する開発サービスを利用できる点が大きなメリットです。


Googleは「Googleマップ」、「Gmail」、「検索機能」など、数多くのサービスを提供しています。

Androidは、プラットフォームとしてGoogleへのアクセス機能が標準実装されている点が特徴です。

ユーザーはスマートフォンで多様なGoogleサービスをシームレスに利用できることはもちろん、開発者はこれらのサービスを自分たちのアプリケーションに統合することで、より魅力的な製品の提供が実現します。

Androidエンジニアの需要は高い

Androidエンジニアの需要は高い

Androidは、組み込み開発において広く普及しており、その需要は今後も高まっていく見込みです。スマートフォンだけではなく、タブレットやスマートウォッチ、車載デバイスなど、さまざまな分野で活用されているため、多くの企業がAndroidを採用しています。したがって、Androidを専門に扱える「Androidエンジニア」の需要は非常に高いです。

それに伴い、Androidエンジニアの平均年収は、他のIT職種と比較して高い傾向があります。今後もIoT化が進んでいき、多くのデバイスでAndroidが採用されることを考えれば、Androidエンジニアの価値や存在はますます重宝されることが予想されます。

Androidエンジニアだけでなく、組み込みエンジニア全般に関する詳細については、下記の記事を参照してみてください。

Androidの組み込みシステム開発で必要な資格・スキル

Androidの組み込みシステム開発は、デバイスやアプリケーションなど多岐にわたるため、高度な技術と専門知識が求められます。Androidエンジニアとして活躍するためには、資格取得やスキル習得が欠かせません。

以下より、Androidの組み込みシステム開発に必要な資格やスキルについて詳しく解説します。

Android™技術者認定試験制度

「Android™技術者認定試験制度」は、一般社団法人IT職業能力支援機構が実施しており、Android OSの開発知識とスキルを証明するための認定試験です。

試験には、「アプリケーション技術者認定試験」および「プラットフォーム技術者認定試験」の2種類があり、双方とも「ベーシック」と「プロフェッショナル」の2つのレベルに分かれています。

この認定試験は日本だけではなく、全世界160カ国に配信されており、英語や繁体中国語でも受験可能です。

Android開発におけるスタンダードな資格であり、実務スキルの証明にも役立ちます。


参照元:一般社団法人 IT職業能力支援機構「Android™技術者認定試験制度

アプリケーション技術者認定試験

「アプリケーション技術者認定試験」は、Androidのアプリケーション開発に必要なスキルを認定する試験です。この試験は2つのレベルに分かれています。基本的な知識が問われる「ベーシック」と、より高度な業務アプリケーションの開発者向けの「プロフェッショナル」があります。

すべての試験は、CBT(Computer Based Test)方式で実施されており、日本語、英語、繁体中国語で受験可能です。全世界で受験可能であり、グローバルに通用する資格です。

※ 参照元:一般社団法人 IT職業能力支援機構「アプリケーション技術者認定試験」


プラットフォーム技術者認定試験

「プラットフォーム技術者認定試験」は、Androidのプラットフォーム開発を進めるスキルを認定するための試験です。

「ベーシック」では、プラットフォームの基本的な知識が問われます。

具体的には、開発環境の構築やデバッグの知識など、プラットフォームに関する知識全般です。この試験もCBT方式で実施され、全世界で受験できます。

※参照元:一般社団法人 IT職業能力支援機構「プラットフォーム技術者認定試験」

ETEC (組込み技術者試験制度)

「ETEC(Embedded Technology Engineer Certification:組込み技術者試験制度)」は、組込みシステム分野におけるスキルを評価する試験制度であり、一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)が主催しています。

この試験には合否による判定がなく、受験者の実力に応じて、グレードCからグレードAまでの等級が付与される形です。

試験は、中級者以上を対象とした「組込みソフトウェア技術者試験クラス1」と、初級者を対象とした「組込みソフトウェア技術者試験クラス2」に分かれています。

それぞれのレベルにおいて高いグレードを獲得することで、組み込みソフトウェアに関する知識とスキルの証明が可能です。

最もグレードが高いクラス1のグレードAに認定されたら、組込みソフトウェア開発の指導者レベルであることを証明できるため、キャリアアップにつながります。

※参照元:一般社団法人組込みシステム技術協会「ETEC」

システムアーキテクト試験

「システムアーキテクト試験」は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する、ソフトウェア設計・開発関連の国家資格です。

豊富な専門知識とそれに基づいた分析能力、実務ニーズに適した情報システムのグランドデザインを行うスキルが問われます。

そのため、システムアーキテクト試験に合格することで、システム開発の上流工程を主導する立場として、プロジェクトを完成に導く能力が認められます。

システム開発における上流工程を理解していることを証明できるため、Androidエンジニアにとって非常に重要な資格です。

※参照元:独立行政法人情報処理推進機「システムアーキテクト試験」

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

「エンベデッドシステムスペシャリスト試験」は、IPAが実施する国家資格であり、組み込みシステムの設計・開発に関する高度な知識とスキルが問われる試験です。

受験資格に制限はありませんが、主に中級者から上級者向けなので、豊富な実務経験がある方が理解しやすいかもしれません。

この試験は、組み込みシステムの設計・構築・製造の各工程をリードし、開発環境の構築・改善を行う能力が求められます。

この試験に合格することで、専門的なスキルと経験を証明し、キャリアアップにつながります。

※参照元:独立行政法人情報処理推進機構「エンベデッドシステムスペシャリスト試験」

エンジニア転職なら「メイテックネクスト」

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まとめ

スマートフォンに限らず、多様なデバイスでAndroidを採用した組み込み開発が行われており、今後もAndroidエンジニアの需要がさらに高まると期待されています。

そんなAndroidエンジニアに転職を考えている方は、メイテックネクストを活用して、キャリアアップを目指してみてください。

この記事の寄稿者

次のステップへ向かうための転職ですが、希望以上に不安や悩みが大きくなってしまうものだと思います。

その不安や悩みを少しでも求職者様の転職へのエネルギーに変えることができるよう、次のステップでのご活躍を目標に伴走いたします。

吉澤さつき
吉澤さつき

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