設備保全・管理の志望動機の書き方を解説!作成のコツ・注意点・例文を紹介
設備保全・管理の仕事に転職を希望していて志望動機を作成する際、明確なビジョンを描き、これまでの経験と照らし合わせることは不可欠です。
個々の応募先企業に合わせて書き方を変える必要もあります。例文も参考にしつつ、ご自分の強みやビジョンを含めて作成しましょう。
設備保全・管理の志望動機の書き方
あなたの魅力ややる気が伝わる志望動機を作成するために必要な三つのポイントをご紹介します。
1.志望理由につながるエピソードを記入する
設備保全・管理の職務経歴書では、自分の専門分野や経験が応募先企業とマッチしていることを明確に記載することが重要です。
そのため、経験者は、どのような設備や機械の保全を行ってきたのか、具体的な事例を挙げて説明しましょう。
工場設備やビル管理など、具体的な施設名や設備名を記載することで、採用担当者に自分の経験を率直に伝えることができます。
また、未経験の場合も、具体性は重要です。設備保全・管理の仕事に関心を抱いたきっかけや、その企業に魅力を感じたポイントなどが分かる具体的なエピソードがあると説得力が増します。
例えば、その企業の製品やサービスを利用したことがあるとか、施設を訪れたことがあるといった、あなたと企業を結び付ける点を説明しましょう。
2.自分の強みや経験を記入する
次に、自分の強みやこれまでの経験を具体的に記し、自己PRを行います。
設備保全職では、スキルや知識が求められるため、これまでに習得した技術や経験を詳細に説明することをおすすめします。
機械保全技能士や電気工事士といったメンテナンス関連の資格を有していることは、特に強みになります。
例えば、「電気工事士の資格を持ち、工場の電気設備のメンテナンスに2年間従事しました」など、具体的なスキルや実績を挙げると効果的です。
また、異常をいち早く察してトラブルを未然に防ぐことが仕事なので、責任感があったり小さな違和感を察知する繊細な感覚があったりすることが強みになります。
そのため、職歴だけでなく、いかにあなたがこの仕事に向いているかといった観点から自分の性格を併せてアピールするとよいでしょう。
3.入社後にどのように活躍したいかを記入する
最後に、入社後に活躍したい像を具体的に記載します。
将来のビジョンや目標を明確にすることで、採用担当者に対して自分の意欲や、キャリアプランからにじみ出る計画性を示すことができます。
例えば、「前職ではトラブル発生後の対応業務が多かったが、入社後は予防保全の技術を磨き、工場設備の稼働率を向上させるのに貢献したい」といった前向きな目標を述べるとよいでしょう。
企業の理念や事業内容に照らして、転職後の自分の働く姿のイメージを具体化させアピールすることが重要です。
設備保全・管理の志望動機作成のコツ
魅力的な志望動機を書くためのコツを、四つに分けて述べます。
業界を選んだ理由を明記する
設備保全・管理の志望動機を作成する際には、まず業界を選んだ理由を明確に記載することが重要です。
例えば、機械や設備のメンテナンスに興味を持ったきっかけや、過去の経験から得た業界への関心を具体的に述べるとよいでしょう。
以前設備保全・管理の仕事をしていた場合も、そうでない異業種からの参入の場合も、「何でもいいから転職したい」のではなく、「ぜひ設備保全・管理の仕事がしたい」のだということを伝えます。具体的なエピソードを交えることで、志望動機に説得力が増します。
企業選びの理由を明確に伝える
企業ごとの特徴や理念を理解し、それに共感した点を具体的に述べる必要があります。
企業のホームページ等で企業研究を重ね、「設備保全ができればどこでもよい」のではなく「ここで働きたい」のだということを伝えましょう。
例えば、「貴社の先進的な技術である○○と環境保全への取り組みに共感し、私のスキルを生かして貢献したい」など、その企業ならではの魅力を志望動機に反映させることで、採用担当者に対して自分がその企業にフィットする人材であることをアピールできます。
経験・知識があることをアピールする
設備保全・管理の仕事は、やる気さえあればできるというものではありません。技術的なスキルや知識も求められます。
そのため、これまでの経験や習得した技術を具体的に記載する必要があります。
例えば、「第二種電気工事士の資格を持ち、前職では自動車工場の電気設備のメンテナンスを担当していた」などです。
また、職歴だけでなく、手先の器用さや問題解決能力など、設備保全に役立つ個人的な強みや、語学力やコミュニケーション力など多くの職場で役に立つ汎用的なスキルもアピールポイントになります。
あなたのこれまでの人生経験のなかから、今回の転職でアピールできる部分はないか検証のうえ、言語化する必要があります。
入社後の理想像を具体的にする
将来のビジョンや目標が明確であればあるほど、採用担当者に対して自分の意欲や計画性を示せます。
これは、経験者だけに該当することではありません。仮に資格や経験が少なくても、「入社後は、働きながら電気工事士の資格を取得し、さらなる安全性の向上に貢献したい」といった内容を記述することが考えられます。
綿密な企業研究のもとに、企業の理念や方針に共感していることと、それに基づいてどのように貢献したいかを記載することも重要です。
設備保全・管理の志望動機作成時の注意点
他職種からの転職を希望する人や、自分の考えを言語化することに苦手意識がある人は、「設備保全・管理の場合はどのような志望動機を書くべきなのだろうか」と悩むかもしれません。志望動機を作成する場合の注意点は、どんな職種や業種でも基本的に同じですが、ここでは設備保全・管理を例に確認します。
自己分析を徹底する
まずは、自己分析を徹底することが重要です。自分の長所や強みを明確に意識することで、志望動機のなかにアピールポイントを効果的に盛り込めるようになります。
また、設備保全・管理職に必要なスキルや経験、資格などを整理し、自分がそれらをどの程度備えているかを客観的に分析するとよいでしょう。
自己分析が甘いと、志望動機の内容が表面的になってしまい、真剣さに欠けるという印象を与えかねません。
特に苦手意識を持っている方は、自己分析の方法を説明した書籍を読んだり、転職エージェントに相談したりすることで、プロの手を借りながら掘り下げるとよいでしょう。
企業研究・業界研究を怠らない
企業の理念や事業内容、取り扱う設備の種類、業界の動向などを調べ、なぜその企業を志望するのかを明確にすることが求められます。
手軽な方法は、企業のウェブサイトを閲覧することです。
それに加えて、企業説明会に参加したり、業界紙を購読したりすることも助けになります。
機会があれば、その企業に勤めている人に話を聞くのも効果的です。
研究を深めれば深めるほど志望動機の説得力が増し、採用担当者の納得感を得られる可能性が高くなるでしょう。
なお、一口に設備保全・管理の仕事といっても、勤務する工場や施設によって業務内容は違います。
企業の風土の違いもあります。
その企業で働く自分の姿がイメージできるまで、深く探究することを心がけましょう。
転職の熱意が伝わるよう意識する
転職への熱意が伝わるよう意識することも大切です。
前職での経験や実績を具体的に示し、新しい職場でさらにスキルを磨きたいといった前向きな気持ちを伝えましょう。
志望動機は、単に「条件がよい」といった理由では不十分です。福利厚生が充実しているとか、交通の便がよいといった理由では、あなたが積極的にその企業を選んでいる印象を受けません。
キャリアアップを目指したい、新しい挑戦をしたいなど、中長期的な視点で前向きな理由を示すことが効果的です。
また、特に設備保全・管理の仕事だからこそ注意したいことは、軽率な印象を与えないようにすることです。
この仕事には、現場のリスクをいち早く察知し、継続的に保全する責任感が求められます。
設備の安全をあなたに任せたいという安心感を与えられるようにしましょう。
企業が求める人物像を把握する
どんなに優秀な人でも、企業が求めるような人物像でなければ、採用される可能性は低くなります。
募集要項や企業ウェブサイトなどから、企業が重視する資格や経験、人物像を読み取り、企業と自分がどの程度マッチしているかを確認するとよいでしょう。
企業の求める人物像を把握し、自分の長所や志望動機をそれに合わせて表現することで、採用担当者の目に留まりやすい志望動機にすることができます。
例えば、即戦力となる経験者を求めている場合は、自身の経験や実績を強調する必要があります。
一方で、若手の育成を重視している企業であれば、経験よりも熱意や向上心を前面に出すほうが効果的でしょう。
そのため、同じ資格を有している場合でも、企業によってアピールの仕方を変える必要があります。
前者の場合は、資格を活用した前職での業務経験を説明します。後者の場合は、資格を取得するまでの頑張りを具体的に記すとよいでしょう。
設備保全・管理の志望動機の例文
自己分析や企業研究の結果、盛り込むべき要素が分かっても、いざ志望理由を書こうとすると書き方に迷ってしまう場合も少なくありません。
ここでは、経験の有無に分けて、すぐ使える例文をご紹介します。
資格・知識をアピールする例文
具体的な資格や前職で得た経験とその活用方法、さらに志望企業の特徴に触れつつ、自身の成長意欲をアピールすることが大切です。
実際の行動やその理由、工夫などを説明すると、より説得力が増します。
<例文>
前職では3年間、食品製造工場の設備保全を担当していました。
当時抱えていた課題は、多品種少量生産の効率化です。
ただし、効率化を優先することで危険を生むようなことがあってはなりません。
設備保全職としての責務は、生産ラインの組み換えを迅速化することと、安全性を向上することの両立だと認識し、取り組んできました。
昨年新規の冷凍設備を導入した際には、微妙な温度調整に苦労しましたが、チームで協力し、生産ラインの担当者とも連携したことで、軌道に乗せられたと自負しています。
今後も自分の知見や技術をチームや工場全体のなかで生かしていきたいと考えています。
第二種電気主任技術者の資格を有しており、より大きな動力を必要とする工場で働くことで、さらに自分の技術を磨き、日本のモノづくりに貢献していきたいと希望しています。
貴社の製品〇〇は、独自の製造方法による品質の高さが世界から評価されています。
私もより高度な技術を身に付け、即戦力となるよう力を尽くす決意です。
未経験で転職する際の例文
未経験で設備保全・管理職への転職を希望する場合、これまでの経験やスキルをどのように生かせるかを明確に伝えることが重要です。
また、あなたの経験や想いと応募先企業との関連性を述べることで、オリジナリティのある志望理由を述べます。
応募先企業に対する熱意をぶつけ、採用担当者があなたの伸びしろに期待を抱くよう、スキルアップへの意欲は必ず伝えるようにしましょう。
<例文>
前職ではサービスエンジニアとして〇〇の修理を担当してきました。
なかには劣化しやすい部品もあり、取り替えの対応を頻繁に行うなかで、品質の高い部品を生産する工程自体に関心を抱くようになりました。
貴社の製品〇〇は、耐久年数の長さに特長があり、私も長年愛用しております。
品質の高い製品を継続的に生産するラインの整備保全を担当することで、より多くのお客様に良品を届けたいと切望しています。
電気系統のトラブルへの対応経験はあるものの、整備保全に関する技術はこれから習得します。
必要な資格をできるだけ早く取得し、一刻も早く貴社の安心・安全に寄与できるよう力を尽くします。
設備保全・管理の転職なら「メイテックネクスト」
ここまで、設備保全・管理の志望動機を書く際のポイントなどについて解説しました。業界の動向や自分の強みを十分に理解し、魅力的な志望動機を作成するには、ひとりで取り組むのではなく業界の事情に詳しい転職エージェントの力を借りるとよりスムーズです。
私たちメイテックネクストは、エンジニアや技術者の転職支援に特化した転職エージェントです。所属するコンサルタントは、機械・電気・化学などの技術領域に精通しており、各業界の最新動向や企業のニーズを把握しています。そのため、求職者に対して的確なキャリアアドバイスを提供することが可能です。
また、履歴書や職務経歴書の作成支援、面接対策、企業との交渉など、求職者がスムーズに転職を進められるよう、きめ細やかなサポートを実施しています。さらに、転職後のフォローアップも充実しているため、安心して転職できます。
設備保全・管理職への転職を希望する方の経験が少なかったり、異業種からのチャレンジだったりする場合も、サポート可能ですので、是非一度ご相談ください。
まとめ
設備保全・管理職は技術力が必要な仕事です。
志望動機を作成する際は、あなたの経験や熱意と応募先企業の求める人物像との一致点を見つけ、丁寧に自己PRをすることが大切です。
徹底した自己分析と丁寧な企業研究をもとに、キャリアアップを成功させましょう。
この記事の寄稿者
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- 幡多秀駿