
半導体モールディングのリーディングカンパニーとして革新的な技術を世界に発信
TOWA株式会社(以下、TOWA)は、1979年に東和精密工業株式会社として設立されました。
同社は「半導体製造用超精密金型」と「半導体製造装置」の製造・販売を主力事業としており、モールディング装置の分野で世界トップシェアを誇る企業です。
また、日本国内のみならず、北アメリカ、ヨーロッパ、中国、台湾、韓国、東南アジア、インドなど、世界各地に拠点を構えるグローバル企業でもあります。
今回は、同社の開発本部長を務める高田直毅(たかだ なおき)氏に、TOWAの強みや、半導体装置メーカーとしての取り組みについてお話を伺いました。
また、TOWAで働く魅力、企業風土、さらに活躍する社員の特徴についてもお聞きしました。
取材を通じて、TOWAが世界に誇る確かな技術力を備えているだけでなく、若手社員が積極的に挑戦できる環境を整えた企業であることが明らかになりました。
入社3年目にシンガポールでのグループ会社立ち上げに参加

――TOWAに入社されたきっかけを教えてください。
きっかけは大学の友人です。実は、大学の同級生が私より先にTOWAに入社しており、OB訪問のような形でいろいろと話を聞かせてもらいました。
友人の話を通じて、創業者である坂東和彦氏の技術者魂や、成長過程にあるTOWAの勢いに強く魅了され、エントリーを決めました。
――これまでのご経歴について教えてください。
初めは製造部門に所属しており、入社3年目にはシンガポールでの新しいグループ会社の立ち上げに携わりました。
現在でもそうですが、TOWAでは自ら手を挙げれば、若手でも積極的にチャレンジを受け入れてもらえる風土があります。
3年目でグループ会社の立ち上げに参加できたことは、その後の自身の成長や領域拡大に繋がる大きな経験のひとつです。
シンガポールでの仕事を3年間経験した後、技術部門での設計業務や、マレーシアでのエンジニア業務など、幅広い仕事を担当しました。
30代半ば頃にはマレーシアから帰国し、それ以来、開発分野での業務を続けています。
他社の追随を許さないコンプレッション成形技術

――TOWAの強みを教えてください。
TOWAでは、半導体チップを樹脂でモールディングする後工程(半導体完成までの最終工程)を主に担っています。
「超精密金型」というコア技術を基盤とし、半導体モールディング装置および金型において世界トップシェアを誇る点が大きな強みです。
特に、他社の追随を許さない技術として挙げられるのが「コンプレッション成形」です。
近年注目を集める生成AI向けをはじめ、デバイスの多様化が進む中で、半導体パッケージ技術には、大判化を中心とした高い生産性とコスト削減を両立する成形プロセスが求められています。
また、TOWAの独自技術であるコンプレッション成形は、樹脂の使用効率をほぼ100%にすることで、コスト削減や廃棄物削減への対応を実現しています。

――モールディング革命について教えてください。
モールディング革命とは、半導体チップを樹脂で封止するモールディングプロセスにおける技術革新のことです。
TOWAではこれまでに3度のモールディング革命を起こし、業界をリードしてきました。
第1の革命は、創業間もない頃に生み出した「マルチプランジャー方式」です。
従来は金型に1つの大きな樹脂供給ポットを配置していましたが、この方式では、樹脂の供給ポットを複数配置することにより樹脂の利用効率を飛躍的に向上させ、成形品質やサイクルタイムを大幅に改善しました。
第2の革命は「モジュール方式」です。
この技術革新では、モールディングに用いるプレスの台数を柔軟に増減できる仕組みを確立し、お客様の生産量に応じた設備の仕様変更を可能にしました。
第3の革命が「コンプレッション成形方式」です。
これにより、モールディング技術が飛躍的に向上し、微細化が進むウエハの成形に対してもダメージを最小限にし高精度、高品質な製品対応がさらに進化しました。
そして現在、TOWAは4度目の革命に向けて試行錯誤を重ねています。
チップレットや3D実装などの最新技術が登場
――半導体業界ではどのような動きがあるのでしょうか?
米国と中国による半導体の覇権争いが長期化しており、それに伴って業界再編の動きが加速しています。
特に、成長著しいのがインドです。
技術面ではまだ多くの課題を抱えていますが、その成長スピードは目覚ましく、今後、米中の争いの影で着実に存在感を高める可能性があります。
また、2021年には、世界最大手の半導体メーカーである台湾TSMC社が、日本初となる工場を熊本県に建設すると発表しました。
さらに、国内大手のラピダス社を中心とした日本の半導体産業復興の動きも見られ、業界全体として潮目が変わる重要なターニングポイントに突入しています。
――技術面での動向について教えてください。
現在注目を集めているのが「チップレット」や「2.5D実装」といった最新技術です。
チップレットは、機能を分割した複数のチップを組み合わせ、一つのチップのように扱う技術を指します。
一方、2.5D実装は、チップを水平および垂直方向に積み重ねる技術です。
チップレットでは複数のモールディング工程が必要になり、複数のチップを組み合わせることでチップ自体が大型化する特徴があります。
ここでTOWAの強みである「コンプレッション成形」が大いに活躍します。
コンプレッション成形では、自由なサイズと平坦性を実現する樹脂成形により、超大判パネルの成形が可能です。
特に、四角いガラスパネルに大型チップを形成する「PLP(パネルレベルパッケージ)」は、TOWAのコンプレッション成形技術が存分に活かせる分野といえます。
世界各国にLABOを設置して最先端の技術やニーズをキャッチ

――半導体業界や半導体技術の動向を受け、TOWAが取り組んでいることをお教えください。
半導体の需要は今後確実に伸びると考えられますが、地政学的リスクも無視できません。
そこでTOWAでは、アメリカ・欧州をはじめとする世界各国にLABO(研究施設)を設置しています。
海外への積極的な進出を通じて、最先端の技術やニーズを的確にキャッチすることを狙いとしています。
また、2024年10月にはインドに販売子会社を設立することを発表しました。
先ほどお伝えしたように、インドの半導体産業は目覚ましい成長を遂げており、需要拡大を見据えた営業・サービス体制の強化が必要だと判断しています。
さらに、半導体に関わる日本と米国の企業10社から成る共同事業体「US-JOINT」に参加するなど、LABOを活用して世界トップクラスの企業と連携し、顧客のニーズに迅速に応えられる体制を整えています。
大きな裁量を持ってチャレンジできる企業風土

――TOWAならではの働く魅力はありますか?
本社には約600名の従業員が在籍しており、いわゆる中堅企業に分類されます。
企業規模が大きすぎない分、1人ひとりに幅広い役割が求められます。
そのため、若手社員や転職間もない方でも、さまざまな業務を任される点がTOWAで働く面白さの一つです。
いい意味で分業化や専門化が進みすぎていないので、設計や開発で自分の力を発揮したい方にとって非常に適した環境だと思います。
また、性別にかかわらず両立支援制度として「育児/介護フレックス制度」や「在宅勤務制度」、「キャリア支援休職制度」など、柔軟な働き方を推進している点もTOWAの魅力です。
ライフステージに応じて長く働ける環境が整っており、どの年代の方にも働きやすい職場づくりに力を入れています。
――TOWAの企業風土やカルチャーについて教えてください。
創業者の坂東和彦氏の影響もあり、チャレンジを推奨する風土が社内に根付いています。
入社3年目でシンガポールのグループ会社立ち上げに参加した私自身の経験が象徴するように、若手でも失敗を恐れずに挑戦できる環境が整っています。
さらに、グローバルな感覚を養える点も魅力の一つです。
海外の著名な最先端企業と長年取引を続けているため、従業員の考え方は常にアップデートされ、多様な価値観に触れながら自身の視野を広げられる環境があります。
TOWAで活躍するには自走力と協調性が不可欠

――どのようなエンジニアがTOWAで活躍されていますか?
「自走力」を備えている方が活躍しています。
受け身ではなく、自分が何をすべきか、それが会社にどう貢献しているのかを考えながらチャレンジできる方に共通する特徴です。
開発設計の仕事と聞くと、1人で黙々と図面を書くイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし、実際にはチームプレーが基本です。
そのため、チームでの協働を意識し、協調性を持って働けることもTOWAで活躍するために欠かせない能力といえます。

――最後に求職者に向けてのメッセージをお願いします。
モールディングのリーディングカンパニーであるTOWAは、世の中で使用されている半導体の大半を支える存在です。
実際、スマートフォンに搭載されている半導体の6~7割は、TOWAの装置でモールディングされたものが使用されています。
半導体業界の中でモールディングはニッチな分野ではありますが、世界中の顧客を相手に新しい装置を提案できるのがTOWAの魅力です。
チャレンジ精神が旺盛な方、グローバルに活躍したい方と一緒に働けることを、心より楽しみにしています。
この記事の寄稿者
今回は半導体モールディングのリーディングカンパニーとして革新的にな技術を世界に発信している「TOWA」社にお伺いさせて頂きました。
同社のコンプレッション成形の技術的なすばらしさはもちろんですが、業界再編の動きが加速している半導体業界で、成長が著しい国などを抑えて研究所を各国に置くことで、最新技術やニーズを的確にキャッチしているからこそ、業界トップシェアを誇り、信頼も獲得していると感じました。
また、創業者である坂東氏のチャレンジを推奨する風土が社内で根付いており、若手でも失敗を恐れずに挑戦ができる、まさに成長環境が整っている企業だと改めて認識致しました。
今回の記事では記載できなかった同社の詳細は面談にて更にお伝えさせて頂きますので、少しでもご興味がございましたら是非お気軽にご相談下さい!
- 山東 史典