
機械メーカーとは? 主な業種や年収、向いている人の特徴を解説
この記事では、機械メーカーの主な業種や職種ごとの平均年収、具体的な仕事内容、将来性を紹介します。
また、機械メーカーへの転職が向いている人の特徴にも触れています。転職に役立つ情報が満載ですので、ぜひ参考にしてください。
機械メーカーとは?

機械を製造・販売する企業を機械メーカーと呼びます。重機などの大きなものを専門に扱うメーカーがある一方、
一般家庭で日常的に使用するような製品を作るメーカーもあります。
また、食品に関連する機械を扱うメーカーや医療機器を提供するメーカーもあり、分野に応じて業種も非常に多彩です。
以下では、機械メーカーの主な業種や、日本国内で代表的な機械メーカーを紹介します。
主な業種(機械メーカーの種類)
機械メーカーには、製造する機械・機器に応じて、以下のような業種が存在します。
・産業機械メーカー
産業機械には、工場で使用する旋盤やフライス盤などの工作機械、クレーンや高所作業車などの建設機械、ブルドーザーやロードローラーなどの
重機類が含まれます。
製造業や建設業で活躍する機械を提供しているのが産業機械メーカーです。
・精密機器メーカー
精密機器には、パソコンやコピー機などのOA(オフィスオートメーション)機器のほか、調査や検査、確認などで使用する計測機器、レントゲン装置やCT、
放射線治療装置といった医療機器などが含まれます。
こうした高い精度や正確性、信頼性などの要求される機械を提供する企業が精密機械メーカーです。
・生活関連機器メーカー
生活関連機器には、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの家電製品が含まれます。
こうした家電製品や日常生活で使用される機器を製造、提供しているのが生活関連機器メーカーです。
代表的な機械メーカー
日本には多くの機械メーカーがあります。以下にその代表的な企業を紹介します。
・トヨタ自動車株式会社
世界最大級の自動車メーカーであり、電動化や自動運転技術の開発をリードする企業です。
ハイブリッド技術の先駆者として知られ、近年はEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)など、次世代モビリティの開発にも注力しています。
世界中に生産拠点を持ち、国内外で多くのエンジニアが活躍する環境が整っています。
【支援実績あり】トヨタ自動車株式会社の求人一覧はこちら
・三菱重工業株式会社
日本を代表する総合機械メーカーの一つであり、航空・宇宙、発電設備、船舶、鉄道車両、産業機械など、多岐にわたる分野で事業を展開しています。
長年培ってきた高度な技術力を強みに、大型インフラプロジェクトや防衛関連の製造にも携わっています。
エネルギー分野では、火力発電の高効率化や水素・再生可能エネルギー関連の技術開発に注力し、世界的な脱炭素の流れにも対応しています。
・株式会社日立製作所
電力・鉄道・IT・ヘルスケア・産業機械など、多様な分野で技術革新を進める企業です。
近年はデジタル技術とAIを活用したスマートシティ構想や、次世代インフラの開発に力を入れています。鉄道事業では新幹線や海外向けの車両開発、電力事業では原子力や再生可能エネルギーシステムの開発に携わるなど、幅広い技術領域をカバーしています。
機械メーカーの年収

機械メーカーへの転職を考える人にとって、転職後にどの程度の収入を得られるかは大きな関心事のひとつです。
そこで、機械メーカーに勤める人の平均年収について、機械設計技術者を例にとって解説します。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、機械設計技術者の賞与を含めた平均年収は、2022(令和4)年時点で612.4万円と報告されています。
国税庁が2023(令和5)年9月に公表した「民間給与実態統計調査 -調査結果報告-(7ページ)」によれば、2022(令和4)年における日本の給与所得者の
平均年収は458万円ですから、機械設計技術者は平均の約1.3倍の収入を期待できる職業であることがわかります。
また、同じくjob tagによると、東京都での機械設計技術者の平均年収は639.6万円、神奈川県で718.5万円と高いエリアがある一方、
大阪府では611.1万円、愛知県では564.1万円、北海道で520.3万円、福岡県で530万円と、地域によってかなりばらつきがあることもわかります。
さらに、年齢に目を向けると、機械設計技術者で最も平均年収が高いのは55~59歳となっています。短大卒や大学卒が多い20~24歳は347.09万円で、
日本の平均年収よりまだ下回りますが、25~29歳で467.51万円となって、すでに日本の平均年収を超えます。
これらの点から、機械設計技術者は多くの仕事より、比較的早い段階で高い収入を得られることが窺えます。

(データ参照元:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/262)
なお、前項「代表的な機械メーカー」で紹介した三菱重工業株式会社の職種を問わない平均年収は約965万円、株式会社日立製作所が約935万円、ダイキン工業株式会社は約772万円と、平均値を大きく超えています。
これらの数値から、大手企業に転職できれば、より高い収入を得やすいことがわかります。
ただし、得られる年収は会社の規模や業績、スキルや経験などで異なることに留意してください。
機械メーカーの仕事内容

会社によって関わる仕事の内容は大きく異なりますが、機械メーカーの仕事は職種ごとにある程度共通性があります。
そこで多くの機械メーカーに共通する職種の仕事内容を個別に解説していきます。
設計開発
機械メーカーが販売する製品の技術や構造を考え、形にする部門です。
ひとくちに設計、開発と言ってもさまざまな仕事内容があり、
物理的形状があるハードウェア設計や、ソフトウェア設計、電気的な設計などに分けられます。
また、自社製品を量産して販売する場合、市場のニーズに応じた設計が必要ですが、受注生産の場合は特定顧客のニーズに応じた設計を行うなど、
会社の業態によって設計開発者の動きは異なります。
設計者という言葉には「図面作成を担当する人」というイメージも伴いますが、それだけでなく強度計算やコスト管理、スケジュール管理など業務内容は多彩です。
機械メーカーにとって技術力の高さは競争力の源泉であり、それを支える設計開発者には大きなやりがいがあります。
研究開発(R&D)
研究開発は直接的には売上や利益に結び付かない場合もありますが、機械メーカーの技術発展に貢献する職種です。
英語ではResearch & Developmentと呼ばれ、R&Dという略称が使われています。
研究開発は主として基礎研究、応用研究、開発研究に分類されます。
基礎研究は何らかの主題について、基本原理の追究、新しい発見や知の蓄積、未知の領域を明らかにすることなどを目的として行われます。
技術の発展のために欠かせない重要な役割ですが、日常的には地味な作業が多く、長い時間を要しがちなため、知的好奇心や根気が問われる仕事でもあります。
一方、応用研究では、基礎研究を含む過去の研究をベースにした応用的な研究を行います。
基礎研究の成果を実用化につなげたり、生活に役立てられるような形にしたりするため、基礎研究より目的が明確です。
開発研究は、商品の開発を目指して行われます。
応用研究の成果を基に、具体的な製品や技術の開発を進める研究であり、試作品の設計や生産プロセスの確立などが含まれます。
近年では、こうした研究開発を専門に行うR&D部門や、R&Dを進めるプロジェクトを立ち上げる企業も少なくありません。
生産管理
機械メーカーの生産管理では、受注や生産状況、材料の購買や調達、工程や原価などの管理を担当します。自社商品について、
受注から納品までの工程を計画的に進めつつ、在庫切れや過剰在庫などを防ぐことにも気を配ります。
また、生産管理に従事する人は生産計画を守るために、状況の可視化や把握、業務のマニュアル化や部門間の連携などに関与することも珍しくありません。
業務が幅広いので、大企業では生産管理部門内に多数の部署が存在し、分業が進んでいるケースも見られます。
生産管理に従事する人は上記のように幅広い業務を担当することから、ものづくりへの興味とともに全体を俯瞰的に見るスキルも求められます。
なお、生産管理部門で品質管理を行う場合もありますが、品質管理は次項で解説します。
品質管理・品質保証
品質管理は自社製品の品質を担保するために、製造業務の内容や製造工程を管理する部門です。
販売・納品後に製造不良が見つかると自社の信用を落とすことになるので、出荷基準を満たしているかどうかを検査します。
また、品質に問題がある場合、原因の追及や問題の再発生を防ぐ提案を行うのも品質管理の重要な役割です。
一方、品質保証は、自社製品が販売・納品されたあとの品質にも目を向けるため、顧客や消費者に対して責任を負います。
品質管理と品質保証の違いは、品質追求にあたっての視点です。
品質管理は提供する側の視点で品質を追求する部署であり、主として製造工程を管理します。
これに対して品質保証は顧客視点で品質を追求するため、製品開発から出荷後までの全プロセスに目を配ります。
品質管理や品質保証の業務には、注意深さや観察力、論理的思考やリスクマネジメント能力などが求められます。
また、他部署との連携や調整が欠かせない仕事なので、コミュニケーションスキルも重要です。
営業職
機械メーカーの営業職は、自社の製品やサービスを顧客にアピールして受注を獲得する仕事で、営業の対象が企業(BtoB)か一般消費者(BtoC)かによって、
営業スタイルは異なります。
営業職ではコミュニケーションスキルや交渉力が問われるため、文系出身者も多数存在します。
とはいえ、自社製品の優れた点を踏まえて顧客にアピールする
必要がある上、顧客のニーズや要求を技術部門に伝える役割も負うので、技術知識を理解する能力も必要です。
セールスエンジニア(SE)
セールスエンジニアは技術的な知識や経験をもって顧客に接触し、売上や利益に貢献する仕事です。営業職がセールスエンジニアの役割を兼ねる場合もありますが、
顧客との打ち合わせや販促に高度な技術知識を要する場合、営業専門の担当者だけでは顧客の信用を得にくいことがあります。
そうしたときセールスエンジニアがいると顧客へのアピールになり、交渉もスムーズに進みがちです。
また、セールスエンジニアは納品後の技術的フォローを行う場合もあり、技術的対応力や迅速な行動が求められるケースも少なくありません。
機械メーカーの将来性

日本の製造業は近年、中国や韓国、台湾などの海外勢に押されている面はあるものの、日本のGDPの約2割を占める基幹産業であり、産業全体の中で大きな位置づけにあります。
また、AIやIoT、電気自動車などの普及に伴い、機械メーカーの役割は今後も重要であり続けると考えられます。
AIによる経済予測を行う xeno Brainが2024年に出したレポートによれば、産業機械の国内市場規模は2024年現在成長を続けており、2029年までの5年間で12.24%成長する見込みです。
また、同社のレポートでは工作機械の国内市場規模は5年間で16.54%と、産業機械市場よりさらに高い成長を遂げると予測されています。
上記のように、具体的数値をもって機械メーカーの成長は予想されています。
一部の分野では市場の変動がある可能性はありますが、全体としては成長が続くと予測されており、業界の将来性は期待できます。
機械メーカーへの転職が向いている人の特徴

この項目では、機械メーカーへの転職が向いている人の特徴を解説します。
もし下記の点に当てはまらない項目があるとしても、ほかの要素で補ったり、欠ける要素を強化したりして機械メーカーへの転職に役立ててください。
ものづくりに関心を持っていてクリエイティブな発想が好きな人
機械メーカーは製造業に属するので、基本的に関心を持っていることが重要です。設計、製造や研究、品質管理などの直接的に技術に触れる職種はもちろん、
営業職として転職する人も、ものづくりに関心があるほうが有利です。
例えば子供のころからなにかを作ることが好きだったという人や、何らかの問題を技術的に解決したいと思う人は機械メーカーに向いています。
専門の技術・知識を持っている
機械に関連する専門知識や技術、経験などを持つ人はもちろん機械メーカーに歓迎されます。
とはいえ、機械以外に、素材の知識や化学的専門性、プログラミングスキルや電気技術なども機械メーカーで生かすことが可能です。
機械メーカーの関わる分野は、農業・漁業、食品・日用品、玩具・建築、AI・医療など多岐にわたります。
そのため、何らかの専門性があれば活躍できる分野が見つかる可能性が高いです。
また、機械メーカーでは顧客のニーズに応えつつ、新たな技術を提供して他社との差別化を行うことも重要です。
そのため、新たな知識や技術に抵抗がない人や、身の回りに存在する課題の解決に取り組む意識を持っている人も機械メーカーに向いています。
情報収集スキル・語学力を持っている
技術関連の業界では、日進月歩で新しい技術が生まれています。そのため、知識に対して貪欲で常に情報獲得に前向きな特徴も、
機械メーカーで働く上での強い武器となります。
また、新しい技術は海外からもたらされることも多いので、英語をはじめとする語学力があることも機械メーカーへの転職に役立ちます。
さらに、近年はグローバル化が進んだことにより、材料調達や業務の発注、自社商品の販売などで外国語のスキルが役立つ場面も増えています。
機械メーカーへの転職なら「メイテックネクスト」

機械メーカーへの転職を考えているのであれば、エンジニアに特化した転職支援サービスの弊社「メイテックネクスト」の利用がおすすめです。
弊社には、多数の分野の転職をサポートしており、分野ごとに精通したコンサルタントが在籍しています。
電気・電子・半導体/機械メカトロ/科学・素材/組み込みソフト・ITなど、対応分野は多様です。
転職支援コンサルタントの半数以上はメーカーの技術系の分野に在籍した経歴を持っているため、転職を希望する人のスキルや経験を踏まえて、
深い技術知識に基づきながら「本当の適職」をご提案致します。
また、弊社はエンジニア専門の転職支援サービスとしては業界No.1クラスの求人数を誇っており、求人数は常時20,000件以上を確保しています。
さらに、各企業の採用担当者に太いパイプを持っているので、マッチング先の内情や傾向を踏まえたアドバイスが可能です。
これによって書類選考や面接選考を通過しやすくなります。
機械メーカーへの転職成功事例
①Tier2メーカの走行試験評価から完成車メーカーの車両製品開発へ
アイシン子会社(走行試験評価)550万円⇒完成車メーカー(開発・評価)650万円
【転職者の声】
前職の大手自動車部品メーカーの子会社では、長年、評価試験に取り組んできました。
好きな自動車に携われる点には満足していましたが、懸念点を見つけても改善案を提案できる環境ではないこと、
もっと良い自動車を作ることが出来ない点に物足りなさを感じていました。メイテックネクストさんはエンジニア専門の転職エージェントということで、
どのような求人を提案いただけるか期待して登録しました。面談では、市場導入を見据えた自動車の評価試験のスペシャリストであるとご評価いただき、
この強みは、どのような仕事に転用できるか、その仕事はどのような社会貢献性があるのか、入社後にどのようなキャリアの広がりがあるか、
ひとつひとつ丁寧にご説明いただきました。最終的には第1希望だった完成車メーカーから内定をいただけ、夢を叶える第一歩を踏み出すことができました。
大手重工メーカー(機械設計)670万円⇒大手半導体製造装置メーカー(装置開発)840万円
【転職者の声】
前職では、重工製品の機械設計に従事していましたが、新しい製品・技術に携わる機会が少なく、将来のキャリアに不安を感じて転職活動を開始しました。
ところが、いざ活動を始めてみると自分のスキルの汎用性の無さを痛感することばかりであり、異業界への転職は諦めざるを得ないと思い込んでおりました。
しかしながら山東さんとの面談では、経験を要素技術に分解して棚卸ししてくださり、実は異業界でも通用するスキルがあることに気づかせていただきました。自分だけでは巡り合えなかった半導体業界についても、業界・企業・職種の特徴を詳しく教えてくださり、未経験ではあるものの、活躍イメージを持つことが出来ました。
その結果、面接では業界未経験であることに臆することなく、活かせる経験・スキルをアピールすることが出来、無事に内定をいただくことが出来ました。
この記事の寄稿者
機械メーカーとはなにか、代表的な業種や企業名、平均年収や仕事内容などを解説しました。
また、機械メーカーへの転職に向いている特徴にも言及していますので、転職に役立ててください。
機械メーカーへの転職を希望するのであれば、ぜひエンジニア特化の転職支援サービスの弊社「メイテックネクスト」にご相談ください。
- 山田伸子