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独自技術で鹿島事業所から未来を切り拓く:クラレの挑戦と魅力

独自技術で鹿島事業所から未来を切り拓く:クラレの挑戦と魅力

クラレは、化学業界で「オンリーワン」「ナンバーワン」の製品群を生み出し続ける企業です。その中でも鹿島事業所は、世界に誇る技術力と革新を支える重要な拠点。ここではプラントエンジニアとして、機械・電装の設計/保全業務のプロフェッショナルたちが日々活躍しています。

 

今回は、設備技術部の川鍋元毅さんと皆川桂太さんにインタビュー。それぞれ異なる専門分野で活躍するお二人に、クラレでの業務内容ややりがい、鹿島事業所の魅力について語っていただきました。挑戦するエンジニアたちのリアルな声を通じて、クラレの未来を探ります。


インタビュイー:

川鍋 元毅(カワナベ ゲンキ) ㈱クラレ 鹿島事業所設備技術部設計グループ

皆川 桂太(ミナガワ ケイタ) ㈱クラレ 鹿島事業所設備技術部電装グループ

多岐にわたる業務で活躍する二人の転職と入社理由

多岐にわたる業務で活躍する二人の転職と入社理由

――現在に至るまでのご経歴について教えてください。


川鍋さん:

大学卒業後、新卒で化学メーカーに入社し、プラントエンジニアリングや生産技術、品質管理を経験しました。

その後、2019年7月にクラレへ転職しました。


前職が小規模企業だったことから、幅広い設備や化学プロセスを経験し、自身の成長につなげたいと考えたのが転職理由です。

クラレを選んだのは、ナンバーワン製品やオンリーワン製品といった独自技術に魅力を感じたからです。


また、働きやすい職場環境であると聞いていたこともポイントでした。

不安もありましたが、サポート体制が整っており、相談しやすい環境のおかげでスムーズに仕事に取り組めました。


現在はプラントエンジニアとして充実した日々を送っています。


皆川さん:

大学では磁性体材料を研究し、電気と化学の両分野を学びました。

その知識を活かせる職場を探していたとき、クラレの「ミラバケッソ」のCMをきっかけに興味を持ち、新卒で入社しました。


入社後は電装保全の部署で設備トラブル対応や定期メンテナンスを担当し、2017年からは電装設計の部署に異動。

発電所から受電した電力を設備に供給する電気設計や、計装設計、DCS(分散型制御システム)の構築を行っています。

具体的には、モーターや温度計の設置、薬液自動投入の制御設計など幅広い業務を手掛けています。

化学プラントの縁の下の力持ち:設計と保全のプロフェッショナルたち

化学プラントの縁の下の力持ち:設計と保全のプロフェッショナルたち

――川鍋さんが現在担当されている業務の具体的な内容について教えてください。


川鍋さん:

私の業務は主に設備設計です。

設備設計では、基本設計から詳細設計、配管図のチェック、設備メーカーとの調整、工事の進捗管理、試運転の立ち上げまで一連の業務を担当します。

また、法令に則った官庁対応も重要な役割の一つです。


年に一度のプラント定期修理に携わり、生産部署や設備管理部署と連携して点検作業を進める保全業務も行っています。

プラントの安全と安定稼働を支えるため、特に法令対応に注力しています。


――皆川さんの業務内容は先ほど少し伺いましたが、保全業務や設計業務で特に重要視されている点について教えてください。


皆川さん:

電装の保全業務と設計業務は、生産設備を支える重要な役割です。

1つのミスが重大な事故につながるため、慎重な対応が求められます。


その分、設計したシステムが稼働し、生産効率や安全性が向上したときの達成感は大きいです。

例えば、DCS(分散型制御システム)の更新では知識ゼロから始めましたが、上司や協力会社の支援を受けて構築を完了し、現場で感謝の言葉をいただいたときにやりがいを感じました。

柔軟なスケジュールで挑む現場管理の1日

柔軟なスケジュールで挑む現場管理の1日

――クラレ鹿島事業所での1日の業務スケジュールについて教えてください。

 

皆川さん:

私は朝8時頃に出社し、業務開始前の30分でその日の計画を立てます。

8時半からは朝礼、腰痛体操、ラジオ体操を行い、その後チームミーティングを経て業務に取り掛かります。


午前中は主に担当業務を進め、12時から1時間の昼休憩を挟んで、午後は13時から16時45分まで作業を行います。

その後、退勤または必要に応じて残業に入るという流れです。

 

――自分で1日の業務をある程度決められる裁量があるということですね。

 

川鍋さん:

はい、1日どころか年間の工程表を自分で立てています。

例えば、定期修理が終わった後は次年度に向けた工事計画を立案し、準備を進めながら全体のスケジュールを管理していきます。


自由度の高い環境なので、自分のペースで計画を立てられる一方、限られた期間で結果を出す責任も伴います。

 

皆川さん:

その分、休みは取りやすいですね。

この日に休む代わりに、今日は少し残業して進めておこうといった調整が自分でできます。

クラレの職場環境・風土とやりがい

クラレの職場環境・風土とやりがい

――クラレに入社される前後で、業務や社内の風土にギャップを感じた点はありますか?

 

川鍋さん:

会議では建設的な議論が行われ、社員同士が尊重し合う環境に驚きました。

本音を言いやすく、挑戦を後押ししてもらえる文化の中で成長を実感しています。改めて「良い会社だな」と感じています。

 

皆川さん:

入社前は単純な修理業務を想像していましたが、実際にはメンテナンス計画や設備改善、新規導入検討など幅広い業務が求められました。

また、「職人気質」のイメージとは異なり、標準化された作業やOJTが整備され、スキルアップしやすい環境です。

組織全体で継続的な成長を目指す文化も魅力的です。

 

――現在の業務で感じるやりがいや面白さについて教えてください。

 

川鍋さん:

クラレでは基本的に裁量が大きいと感じています。

先ほどもお話ししましたが、1日や1年のスケジュールを自分で決めるだけでなく、「不得意な分野を伸ばしたい」と手を挙げれば、それに応じた挑戦の機会を与えてもらえます。

自分の意見を反映しやすい環境ですし、挑戦したい分野に取り組む際のサポートも充実しているので、とても働きやすいですね。

 

皆川さん:

さらに、クラレには「キャリアエントリー制度」があり、自分がやりたい仕事に手を挙げて、会社側とマッチすれば異動が実現します。

鹿島事業所では利用者はまだ少ないですが、最近ではDX関連部署が拡大しており、そちらに異動を希望する方も増えてきています。

この制度のおかげで、自分のキャリアを自ら選び取りやすい環境が整っています。

持続可能な未来へ:クラレ鹿島事業所の環境への挑戦

持続可能な未来へ:クラレ鹿島事業所の環境への挑戦

――鹿島事業所では、環境問題やカーボンニュートラルへの取り組みとしてどのような活動が行われていますか?

 

皆川さん:

鹿島事業所では「CO2削減部会」を設置し、各部署が目標を立てて技術革新や効率化を推進しています。

具体的な取り組みとして、昼休みの不要な照明の消灯や照明のLED化といった小さな改善から、設備改修によるスチーム削減、生産フローの見直しによる製品ロスの低減、変圧器の更新、高効率な電気設備の導入まで幅広い活動を行っています。

 

川鍋さん:

鹿島事業所の近くには南共同発電所があり、プラント内の各社が共同出資して動力を供給しています。

動力削減は、温室効果ガスの削減に大きな影響を与える重要なポイントです。


弊社では、省エネ設備の導入やプロセス内での余熱回収を進めることで、少しでもエネルギー効率の向上を目指しています。

 

ただし、低温の熱源など技術的に活用が難しい部分もあり、さらなる省エネを実現するための新技術導入が今後の課題です。

小さな改善を積み重ねながら、より大きな成果につなげられるよう努力を続けています。

「世のため人のため」を実現するクラレのミッションと価値観

「世のため人のため」を実現するクラレのミッションと価値観

――クラレのミッションやバリュー、コミットメントについて、どのように活用されているか教えてください。

 

皆川さん:

クラレでは「私たちは、独創性の高い技術で産業の新領域を開拓し、自然環境と生活環境の向上に寄与します。ー世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやるー」というミッションを掲げています。


私自身、このミッションから自分なりに日々の業務で意識すべきことは何かを考えて、「新技術への挑戦」「あと一工夫の追求」「積極的な姿勢」という3つを特に意識しています。


具体的に取り組んだこととしては、新しい技術領域であるワイヤレス計装の導入や、未経験分野でのDCS更新プロジェクトなど手探りながらも、周囲のサポートを得ながら担当しました。

 

また、バリューとして重視しているのは「安全は全ての礎」「現場での発想が基本」という考え方です。


「鳥の目、虫の目、魚の目」と言いますが、プラス 1 で「コウモリの目」を意識して、単に現場を見るだけではなく、物事を逆さに見るコウモリのように固定概念にとらわれず柔軟な発想で業務に取り組むようにしています。


「安全は全ての礎」に基づき、労働災害ゼロを目指して HAZOP(Hazard and Operability Studies)を実施し、チームで意見を出し合いながら安全管理を徹底しています。


コミットメントの面では、地域との交流も重要視しています。

「おもしろ化学教室」を通じて子どもたちに化学の楽しさを伝えたり、近隣清掃や地域イベントに参加することで、地元とのつながりを深めています。

協力と改善の文化が生む、働きやすい環境

協力と改善の文化が生む、働きやすい環境

――鹿島事業所で感じる職場のカルチャーや風土について教えてください。

 

皆川さん:

電装設計部門は特に30代の社員が多く、風通しの良い環境です。

仕事で行き詰まってもチームメンバーに意見を求めやすく、協力しながら課題に取り組めます。

 

川鍋さん:

「単純な仕事でも何か一つ改善を加えよう」という文化がありますね。

同じことを繰り返すのではなく、日々改善を重ねていく前向きな雰囲気が特徴です。

例えば、先ほどお話しした「コウモリの目」のように柔軟な発想を大切にしています。

多様性と挑戦:現場のプロフェッショナルエンジニア

多様性と挑戦:現場のプロフェッショナルエンジニア

――クラレで活躍するエンジニアの方について、技術や志向性、キャラクターの特徴を教えてください。


皆川さん:

クラレには多様なバックグラウンドを持つ人が活躍しており、機械系や化学系など出身分野もさまざまです。

キャリア入社の社員も多く、それぞれの経験やスキルを活かせる環境が整っています。

意見や提案が通りやすい社風なので、挑戦意欲や好奇心旺盛な姿勢があれば活躍できると思います。


エンジニアとしては、設計や建設、設備管理などの経験があると歓迎されますが、生産部署や協力業者との連携が欠かせないため、コミュニケーション能力も重要です。

さらに、電気分野では、回路設計やプログラミング、安全管理のスキルが特に活かせます。

これらの技術を活用して業務効率や精度を向上させ、より良い現場を築いていきたいと考えています。


――これからクラレで働きたいと考えているエンジニアの方へメッセージをお願いします。


当社では、「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」というミッションのもと、新しいことに挑戦し続ける仲間を求めています。

未経験でも、チャレンジ精神と積極性があれば、チームでしっかりサポートします。

好奇心を持ち、自ら考え行動できる方にとって、クラレは成長できる環境です。

一緒にものづくりの現場を支え、未来を創造していきましょう!

この記事の寄稿者

今回は、クラレ社 鹿島事業所にお伺いさせて頂きました。

同社は「オンリーワン」「ナンバーワン」の製品群を生み続ける企業として、世界に誇る技術力を保有しておりますが、その同社の製品を生み出すうえで「縁の下の力持ち」となり、プラントの安定稼働を支えているお二方のお考えを聞くことができました。

特に「コウモリの目」という観点は、プラントの安定稼働には欠かせない考えであると共に、このような考えがクラレ社のものづくりを支えているのだと改めて感じました。

柔軟にスケジュールを立てられることや、お互いに助け合う環境、不得意な分野を伸ばしたければ挑戦をさせてもらえる環境など、エンジニアとしての成長環境と働きやすさを兼ね備えた素晴らしい環境が整っていると感じました。

今回の記事に記載することができなかった同社の魅力や特徴の詳細については面談にて詳しくお伝えさせて頂きます!

同社に少しでも興味がございましたら、お気軽にお問合せ下さい!

江部力彦
江部力彦

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