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正解のない挑戦を楽しむ:設備管理エンジニアが拓く新たな可能性

正解のない挑戦を楽しむ:設備管理エンジニアが拓く新たな可能性

三菱ケミカルは、日本を代表する総合化学メーカーとして、化学分野での先進的な技術を通じて社会に貢献してきました。


その中でも茨城事業所は、基礎化学品を生産する重要な拠点として、あらゆる産業と生活に密着した素材を世の中に提供しています。


今回のインタビューでは、茨城事業所設備技術部企画調整グループ長を務める中島真人様に、茨城事業所の役割、環境への取り組み、そして未来を支える設備技術についてお話を伺いました。


インタビュイー:

設備技術部 企画調整グループ グループ長 中島 真人(なかしま まさと)様

設備管理エンジニアとしての軌跡と転職理由

設備管理エンジニアとしての軌跡と転職理由

――現在に至るまでのご経歴について教えてください。

 

私は大学卒業後、7~8年間、国内の機械メーカーでプラント建設に携わっていました。

当時の出張中心の生活を見直し、「地元で地に足をつけて働きたい」と考え、30歳で三菱化学(当時)に転職しました。

 

三菱ケミカルを選んだ理由は、これまでのプラント建設の経験が活かせる環境と、知人からの良い評判があったことです。

加えて、地元で働けることや、案件の規模の大きさも魅力的でした。

 

入社後は、プラントの設備管理に従事し、メンテナンス計画の立案・実行、設備改善などを担当しました。

その後、本社で事業所共通の課題を解決する業務に取り組み、現在は茨城事業所の設備技術部企画調整グループで部の全体をまとめる役割を担っています。

鹿島コンビナートの心臓部:茨城事業所の歴史と使命

鹿島コンビナートの心臓部:茨城事業所の歴史と使命

ーー茨城事業所の歴史や役割について詳しく教えてください。


茨城事業所は鹿島コンビナートの中核的存在として、1971年に操業を開始しました。

三菱ケミカルの基礎化学品事業を担う重要な拠点として、あらゆる産業と我々の暮らしに必要な素材を社会に提供しています。


コンビナート内各社は、主に弊社で製造した化学品を原料としてモノづくりを行うため、当社のプラントが停止すると、コンビナート全体のモノづくりがストップしてしまいます。


そうなると日本経済に与える影響も計り知れず、経済安全保障上、非常に大きな責任を担っているといえます。

「設備のお医者さん」が守る化学プラントの安定稼働

ーー設備技術部の役割や特徴について教えてください。


設備技術部は、プラントの設備管理を担う重要な部署です。

部門は大きく2つのグループに分かれており、専門分野を担うグループと、先進技術や企画を担当するグループです。

 

専門グループ機械、電気、計装、土建の分野に分かれ、それぞれが特定分野のスペシャリストとして、設備の寿命評価、メンテナンス計画、技術検討、設備投資計画などを行います。

特に、プラントの機器を管理する専門グループは、担当するプラントごとに深い専門性が求められます。


一方、先進技術グループでは、設備診断や高度制御技術の導入、解析を行い、所内共通課題の解決に取り組んでいます。

私の所属する企画調整グループは、設備技術部全体をまとめ、各グループ間の調整やプロジェクト管理を通じて、組織全体の効率化を推進しています。


設備技術部の魅力は「設備のお医者さん」として、現場の安全を守り、効率を向上させられることです。

専門グループでは特定のプラントに深く関わる中で専門性を磨けるやりがいがあり、先進技術グループでは高度な技術を駆使して広範な課題に挑む楽しさがあります。

DXと最新技術で差をつける:茨城事業所の強み

DXと最新技術で差をつける:茨城事業所の強み

ーー茨城事業所で注力している技術や特徴について教えてください。

 

当社ではDXの導入を積極的に進めており、自社開発のAIを活用してメンテナンス計画を立て、適切なタイミングで設備投資を行っています。

特に茨城事業所は、三菱ケミカル全社の中でもDX導入が進んでいる拠点です。

 

例えば、無線振動計をプラント内各所に設置し、機器の状態(コンディション)をリアルタイムで監視し、それに基づいて設備管理を行う“コンディションベースのメンテナンス”を導入しています。


従来は機器を使い始めてからの経過時間に基づいて設備管理を行う“タイムベースのメンテナンス”をしていましたが、コンディションベースのメンテナンスでは機器の状態に応じて適切なタイミングで、臨機応変な管理対応が可能となり、作業効率の向上やコスト削減につながっています。

環境への取り組みとカーボンニュートラルへの道

環境への取り組みとカーボンニュートラルへの道

ーー茨城事業所が進めている環境問題への取り組みについて教えてください。

 

当社では、カーボンニュートラルの実現に向けた様々な取り組みを進めています。

会社としてあらゆる方策に取り組んでいますが、この茨城事業所では「ケミカルリサイクル」「バイオ由来原料への転換」に注力しています。

 

「ケミカルリサイクル」は、石油由来のプラスチックを使用後に焼却せず、特殊な技術で化学的に再び油の状態まで戻す取り組みです。

その油から再び化学製品を製造することができ、焼却量の削減や持続可能な生産体制の構築が可能になります。

ENEOS社との共同事業として取り組みが始まり、三菱ケミカル茨城事業所内にケミカルリサイクルプラントを建設中です。

2024度中に運転を開始する予定です。

 

また、「バイオ由来原料への転換」では、サトウキビ由来のバイオエタノールを基にしたバイオエチレンを活用し、石油に依存しない製品づくりを目指しています。

燃焼後に発生するCO2をサトウキビが再吸収する循環型プロセスで、実現すればカーボンニュートラル実現に向けた大きな一歩となります。

 

さらに、これらの取り組みを推進する上で、当社は茨城県と協力体制を築いています。


鹿島コンビナートを代表する企業として、当社が率先してカーボンニュートラルに向けた取り組みを行う一方、県からは制度整備や資金などの面で支援を受けます。官民一体となってカーボンニュートラル社会の実現を目指しています。

スマート化とデータ連携:進化する設備技術の新展望

スマート化とデータ連携:進化する設備技術の新展望

――茨城事業所設備技術部が現在注目している技術や業界でのトレンド、今後の展望を教えてください。

 

現在、2年ごとに実施する定期修理のスマート化を進めています。

作業者の稼働状況を詳細に分析し、工程ごとのロスを特定することで効率を向上させています。


さらに、メーカーと共同開発した工程管理システムを導入し、稼働率の向上や全工程の一元管理を実現しました。

 

また、複数の設備管理システムや運転管理システムを連携させる取り組みにも注力しています。

ただ技術を導入するだけでなく、システムの選定や組み合わせに独自の工夫を加えているのが特徴です。


設備管理と運転管理のデータを統合・連携し、最適化を図ることで、適切なタイミングでのメンテナンスが可能になり、現場の安全安定運転と生産の効率化に貢献しています。

縦のつながりと横の融合:部署の垣根を超えた取り組み

ーー茨城事業所の職場文化や風土について教えてください。

 

茨城事業所の設備技術部では、各々が各部署で専門性を深めつつも、部署を横断した連携も重視しています。

この横のつながりが、事業所全体の一体感や効率化、さらに個々のスキル向上にもつながっていると感じます。


事業所内各プラント共通の課題にはプロジェクト制の形で、各グループから選出されたメンバーが協力して取り組んでいます。

各々が専門性を磨きながら、横の連携で幅広い課題に対応できる汎用性も養われています。


こうした連携は部全体の心理的安全性の向上にも寄与していますし、多様な仲間と仕事をする楽しさにもつながっています。

    

さらに、茨城事業所設備技術部は、多様な年代のメンバーがおり、人数も多く活気があるのも魅力です。

経験年数に関係なく、どんな意見や発言でも歓迎する風土があり、新しく入社した方でもスムーズに馴染めます。

蓄積されたノウハウ:研修とOJTによる手厚いサポート

蓄積されたノウハウ:研修とOJTによる手厚いサポート

ーー入社後の研修制度やOJTの内容について教えてください。

 

三菱ケミカルは、人材育成グループという研修・教育の専門部署が設けられ、非常に手厚いサポートが提供されます。

 

入社後は、はじめに会社の基本ルールや制度、化学工学や設備に関する基礎知識を学びます。

所内の研修施設にはミニチュアのプラントがあり様々な実技教育やシミュレーションを行います。

VRを活用した体感教育もあり、“生きた”知識・経験を習得することが可能です。

 

その後、配属先でOJTを通じて実務を習得します。

部内には過去の設備管理データが蓄積されており、業務の標準化も進んでいるため、入社後もスムーズに業務に馴染める環境が整っています。

いつでも受講可能な映像授業も準備されており、業務の状況に応じて知識の習得・復習が必要になった際も安心です。

 

加えて、会社として大手通信教育サービスを契約しており、当社社員であれば無料で利用できます。

英語やExcelといった実用スキルから自己研鑽まで幅広い講座を受講可能です。

三菱ケミカル社で働く設備技術エンジニアの声

ーー設備技術エンジニアとしてのやりがいや魅力について教えてください。

 

茨城事業所での設備管理の仕事は、チャレンジングでやりがいのある環境です。

プラントをより安全かつ安定的に稼働させるための道筋には決まった正解がありません。


新しい技術が次々と登場する中で、試行錯誤を重ねながら進めていく。

この「正解がない」という点が、仕事の面白さであり、エンジニアとしての大きなやりがいだと感じています。

また、この過程が自身の成長にもつながると実感しています。

 

生活面でも、茨城事業所は利便性が高く、東京駅まで高速バスで約90分とアクセスも良好です。

バスは頻繁に運行しており、一部時間帯では10分間隔で運行しています。

 

転職に伴い転居が必要となる方には引っ越し費用とは別に手厚い支援も用意されています。

独身者には90万円家族を持つ方には150万円の支度金が支給されるので、車や家具家電等の購入費に充てることが可能です。


また、単身赴任寮や、綺麗な独身寮も準備されており、安心して新生活をスタートできる環境が整っています。

ーー最後に、転職を希望するエンジニアの方へのメッセージをお願いします。


当社は日本を代表する総合化学メーカーで、あらゆる産業と我々の暮らしに必要な素材を社会に提供するという大きな責任と意義を持つ会社です。


その中でも茨城事業所は、大規模な化学プラントを有しており、その設備を管理し、安全安定操業を支える業務は非常にスケールが大きいです。

先進的な技術の導入も積極的に進めておりますし、挑戦しがいのある環境で、やりがいを感じながら成長できるはずです。


ぜひ茨城事業所で、私たちと一緒に設備管理の仕事に挑戦してみませんか。お会いできる日を楽しみにしています。

この記事の寄稿者

今回は、三菱ケミカル 茨城事業所にお伺いさせて頂きました。

鹿島コンビナートの心臓部を担う同社のプラントは、あらゆる産業と私たちの暮らしに必要な素材を生み出している、非常に重要なプラント運営をしていると再認識致しました。

そんな重要なプラントの安定した運営を担うことができるのは社会貢献性も非常に高く、やりがいのある職場と感じました。

更に、研修制度や福利厚生面など、幅広い観点において働きやすい環境が整っていることや、近年注目度が高い「カーボンニュートラル」や「DX」にも注目し、社会実装をしている点も最新技術に触れながら働くことができるため、同社の大きな魅力と感じました。

少しでも同社に興味がございましたら、面談にて記事ではお伝えができなかった同社の魅力を詳しくお伝えさせて頂きます!

川端佳織
川端佳織

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