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高度な技術力と自由な働き方が融合するヴァイナス社の顧客ニーズに応じた研究開発

高度な技術力と自由な働き方が融合するヴァイナス社の顧客ニーズに応じた研究開発

株式会社ヴァイナスは、1996年に創業したCAE/CFDソフトウェアの開発、販売サポートを行う企業です。


研究機関や大学と技術提携を行い最先端のシミュレーションソフトウェア製品を開発、流体解析用メッシュジェネレータの代理販売・サポートなど、研究開発における業務効率化に貢献しています。


同社の技術一部 部長 理工学博士の川口暁生氏と、技術一部ポストプロセスグループ チームマネージャーの福田直大氏に、会社の魅力や強み、業務内容やスケジュールについてお話を伺いました。


また、どのような人材が社内で活躍しているのかについても教えていただきました。

高い技術を顧客のニーズに合わせて展開していくやりがいのある業務、社員が働きやすい自由な職場環境が大きな特長です。

多様な技術者が協力し創り上げる開発現場の魅力

多様な技術者が協力し創り上げる開発現場の魅力

ーーそれでは、まず初めに川口様のご経歴をお願いできますでしょうか。


川口氏:私は、1986年にトヨタに入社しまして、35~36年ほど研究開発に従事していました。

設計から燃焼開発、ドライブインフォメーション、CFD、技術要素開発技術を経験し、2020年に定年退職しまして、現在の会社に入りました。


最先端のCFDに携わり、自分の考えを活かして仕事ができるところも魅力でした。

現在では、いろいろな業種の技術者とコミュニケーションをとり、協業して製品を作り上げる仕事の面白さを実感しています。


ーー福田様のご経歴、またヴァイナス社での業務内容ややりがいを感じている点などをお願いします。


福田氏:前職では、メーカーで設計職のシミュレーションなどの業務を担当していました。

大学でシミュレーションを専攻していたこともあり、この分野を中心に仕事をしたいと思い、ヴァイナス社への転職を決めました。


現職では、実験結果がシミュレーション通りにならないことが多いものの、正しい結果が得られたときや、その知見を活かして新しいものを設計できたときに大きなやりがいを感じています。

幅広い業界に展開するVFBasisと設計者のための製品作り

幅広い業界に展開するVFBasisと設計者のための製品作り

ーーヴァイナス社ならではの技術、強みにはどんなものがありますか。


川口氏:ヴァイナスはJAXAの技術を基にして自社のノウハウで開発を進め製品化したVFBasisを、世界初のパッケージ製品として大学や産業界に提供しています。

高度な技術を用いた製品に、顧客の要望を聞き、それに応じて機能を拡張していく点が大きな強みです。


難しい技術をどうやって産業界で活用するか、自動車技術会や様々な業界のユーザーと意見交換をして必要機能を実装し製品開発を行っています。


福田氏: VFBasisを幅広く展開するには、他にはない技術を活用する難しさがあります。

自社の強みは、研究で用いていたツールを設計に応用する力や、現場で受け入れられるためのさまざまな工夫にあります。


ーー組織が抱えているミッションや、現在どのような業務を行っているかについてお伺いします。


川口氏:JAXAの技術を活かして設計者が使える製品を作り、これまで特定の業界に限られていた技術を自動車、重工、家電など幅広い業界に展開することが、組織のミッションだと考えています。


有効でありながら使われていない技術を「社会実装」によって、誰でも使える製品にすることが重要です。


ヴァイナス社のコンセプトである『Best Partner for Best Solution!』に基づき、アプリケーションの良さを最大限引き出して顧客に提供し、顧客の課題に対してベストの解決策を提供するところを最大の目標としています。

幅広いデータ解析を可能にしたVFBasisの技術的革新

幅広いデータ解析を可能にしたVFBasisの技術的革新

ーーVFBasisの展開にあたり、実際の業務内容や難しかった点などをお願いします。


福田氏:VFBasisを担当するプリセールスの業務として、主に顧客の要望をヒアリングし、機能拡張を行っています。

ユーザー視点に立ち、設計者ならどう使うか、製品の特長をどう伝えるかを考える必要があり、難しい反面やりがいのある業務です。


ーー VFBasisの技術的な部分とニーズ的な部分における特長、凄さなどをお願いします。


川口氏:VFBasisは、メーカーの方々に非常に深く活用されています。

しかし当初はVFBasisにはJAXAのソルバーしか読めないという問題がありました。


そこでインターフェースを追加するなどの改善を行い、顧客が使用するさまざまなデータの解析が可能となり、従来よりも幅広い使い方ができるようになりました。

JAXAでは解析プログラムとしての機能しか使われていなかったものの、商品化するためには誰でも使えるものにする必要があります。


顧客のニーズを重視し、制限された研究所の技術を顧客が求める製品へと改善し、ユーザーが高い技術を活用できる製品を提供しています。

もともと研究向けのツールだった技術を現場で使えるレベルにまで高めることで、有用な技術を必要としている多くの企業に提供できると考えています。

経験豊富な技術者が集うチームによるAI技術を駆使したシミュレーションの強み

経験豊富な技術者が集うチームによるAI技術を駆使したシミュレーションの強み

ーーAI機械学習に関して、開発秘話などがありましたらお伺いできますでしょうか。


川口氏:PODとDMDは大量の候補を挙げるため、重要なものだけを選ぶのが難しいという特徴があります。

そこでAIの機械学習を活用すると、重要度の高い10個程度の候補を選ぶだけで解析が可能になります。


AI機械学習には教師無し学習の方法を用いているため、事前学習やトレーニングが不要です。

これまで手作業では1~2週間かかっていた機械学習が不要になるため、活用によって大幅な業務効率化につながります。


特に詳しい方からも、ソフトウェアの機能を高く評価されています。



ーー今後のAI技術を使用したシミュレーションにおける戦略、技術的な優位性を教えてください。


川口氏:AIの適用方法としては2種類あります。

1つは今までできなかったことが、AIを使用することでできるようになること。

もう1つは、今まで長時間かかっていたものを、短く手間をかけずにやれるようになることです。


技術者の方、責任者の方が、自分が困っているときに回答をだすというのがヴァイナスだと思います。


具体的には、CFDと最適化が当社の強みです。

特に最適化の部分ではAIを使用した最適化を技術的な強みとしています。

AIによって、非常に少ないトライアルで最適解にたどり着ける点は、当社の技術面における軸のひとつです。


社内には、ソフトウェア開発の得意な人や、ツールを実際に活用するのが得意な人など、さまざまな経験やスキルのある技術者が集まっています。

現場をよく知っている人々が意見を出し合って検討した技術を用いる、新しいものを作り出せる点が当社の優位性です。


また、メーカーなど各業界の出身者がいることで、機械関係の顧客と同じ用語でコミュニケーションが取れ、顧客のニーズを的確に理解して課題解決に活かせるといった点も大きな強みです。


さらに、研究所や学校などとのパイプが太い点も大きなアドバンテージです。

研究所とのつながりによって、学会の段階で情報の入手が可能です。


この情報をもとに、ターゲットや競合を迅速に想定してさまざまな対応を行えるメリットもあります。

オープンな風土を支えるミーティングと自由な意見交換の場

オープンな風土を支えるミーティングと自由な意見交換の場

ーーさまざまな経験のある技術者が議論しながら業務を行うといったオープンな風土は、どのように作られているのでしょうか。


川口氏:私は、技術1部で若手に対する熱流体シミュレーションの業務指導や大学などとの打合せを担当しています。

毎朝、部のミーティングがあり、1人が実際のサポート業務における対応方法を発表し、ほかのメンバーがその改善点を提案する形でディスカッションを行っています。


ミーティングのおかげで自分の知識がさらに深まり、課題の早期解決も可能になりました。

お互いに意見を出しやすい雰囲気があり、それが風通しの良さに関係しているのではないかと感じています。


社内には「隣に聞け」の考え方があります。

わからないことは、隣の人、ミーティングの相手、お客様など、知っている人にどんどん聞くべきという考え方です。


この考え方が浸透していることも、風通しの良さにつながっていると考えています。

業務において、それぞれで自立していながら、お互いに助け合える、そのバランスが非常に良い風土を作っているのではないかと思います。


ーー実際にどのようなところで風通しの良さが感じられますか。


福田氏:やはり、わからないことを聞くと教えてもらえる点です。

担当外の製品についても関わる機会があるため、他の製品に関して話を進める場合に、周りからサポートを受けながらスムーズなコミュニケーションが可能です。


技術者は、メインで担当する製品以外にも、複数の製品をサブで担当するため、相互に支え合って仕事をしています。

多くの製品があるため、製品を通じたコミュニケーションの機会が自然と生まれ、これが風通しの良い組織構造を形成しているのではないでしょうか。

柔軟な働き方を実現する自由な社風とスケジュール調整の利便性

ーー 1日のスケジュールや前職とのギャップなどをお伺いします。


福田氏:ユーザーに近いところで仕事ができる点が前職との大きな違いです。

ユーザー設計を行う際に、ユーザー視点で考えられるようになり、成長できたと感じています。


スケジュールの面でも、現職では自分のペースで自由に業務を進められる社風のため、業務に合わせて柔軟にスケジュールが調整できるようになりました。前職では基本的に社内での業務が多かったのですが、現職では食事時間も自由に取れるため、みんなで外食に出かけることもあり、楽しみながら他の社員とのコミュニケーションを深めることにも役立っています。


また、ヴァイナスではコロナよりももっと前からリモートワークを活用しており、実際にバーチャルオフィスシステムも導入しています。

業務によっては出社するよりもリモートワークという形をとった方が作業効率が上がる場合もあるので、臨機応変にリモートワークと出社を使い分けられるのはとても働きやすいです。


弊社の働き方は早くから最先端を取り入れエンジニアが働きやすい自由な環境があるので、自分のスケジュールに合わせて働き方を選べるのはとても便利で特徴的だと感じています。

技術に情熱を持ち、新しい挑戦に興味を持てるエンジニアが活躍

技術に情熱を持ち、新しい挑戦に興味を持てるエンジニアが活躍

ーー御社で実際にご活躍されているエンジニアの方にはどんな方が多いのかお伺いできますか。


福田氏:多数の製品があり新しい技術に触れる機会が多いため、新しいものに興味を持てる人や技術が好きな人がこの会社に合っていると思います。また、開発やユーザーサポート、セールスなど、さまざまな業務があるため、自分に合った働き方を見つけられる人が向いているのではないでしょうか。


川口氏:技術が好きで、お客様の課題に深く入り込み、楽しみながら改善点を見つけられる人は、自社に向いていると思います。

挑戦を大切にするエンジニアへ成長できる環境で新たなスタートを

挑戦を大切にするエンジニアへ成長できる環境で新たなスタートを

ーー最後の質問になりますが、御社に興味がある方やエンジニアの方へのメッセージをお願いします。


川口氏:私たちの会社では、多くの製品に関わる機会があり、常に新しい挑戦をしたいという方にとって非常に魅力的な環境が整っています。

技術に対する興味やチャレンジ精神を大切にする方には、ぴったりの職場です。


福田氏:ソフトウェアやCAEの専門的な経験がなくても、自分の技術にしっかりとした軸があれば、十分に楽しく仕事ができると思います。

新しいことに挑戦しながら成長できる職場を求めている方、ぜひ一緒に働きましょう。

この記事の寄稿者

今回は、前回代表 藤川様のお話を伺ったヴァイナス社に伺いました。

顧客ニーズを重視し、ユーザーが高い技術を活用できる製品の提供をするというミッションから、顧客に深く入り込んで仕事をしたいという方には特に面白い企業と感じました。

また、同社は働くエンジニアに寄り添い「バーチャルオフィス」や「リモートワーク」早くから取り入れるなど、”柔軟な働き方”も大きな魅力です。

シーズを社会実装する技術力はもちろんのこと、「隣に聞け」の考え方のような助け合いの姿勢を持ちながら、成長しあえる環境はとても素晴らしい環境と思います。

この記事を読み、少しでも同社にご興味がございましたらお気軽にご相談下さい。同社の詳細をお伝えさせて頂きます。

計良 素直
計良 素直

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