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On Your Side ~お客様に寄り添い、食料・水・環境分野の課題解決に向けてチャレンジ

On Your Side ~お客様に寄り添い、食料・水・環境分野の課題解決に向けてチャレンジ

株式会社クボタ(以下、クボタ)は1890年に鋳物メーカーとして創業しました。


水道用鉄管の量産化や農工用エンジンの開発・製造技術を基盤に、農業機械、建設機械、上下水処理やゴミ処理、素形材製品など広範な分野へ事業を拡張し、およそ135年間にわたり、食料・水・環境を支える事業を展開しています。


農機機械の国内シェアではトップを占める同社は、世界約120カ国以上にビジネスを展開し、年間総売上約3兆円のうち、海外売上比率が79%を占めるグローバル企業でもあります。


人事部採用室長の猪野陽一氏は、「社会を支え貢献できるような会社で働きたい」と思い、

新卒でクボタに入社しました。入社後は、本社や複数の工場の人事部門を経験し、財務や広報も経て、現在は採用室にて新卒・キャリア採用に従事しています。


事業の多角化、グローバル化、そして著しい成長を見つめてきた猪野氏に、今後のクボタの事業戦略や求める人財像について伺いました。

事業を通じて人々の豊かな生活を支え続ける

事業を通じて人々の豊かな生活を支え続ける

―御社は全社戦略として長期ビジョン「GMB2030」を掲げています。その概要を教えてください。


「GMB2030」は、2030年に向けて弊社が「こうありたい」という姿を打ち出したものです。

「GMB」は「Global Major Brand」の略で「最も多くのお客様に信頼されることで、最も多くの社会貢献を成し得る企業」と定義しています。


当社は、農業機械や建設機械、エンジン、水環境機器・プラント、社会インフラ製品といった「食料・水・環境」に関わる幅広い事業を展開していますが、その既存事業の拡充に加え、製品・サービスを連携した新たなソリューションの提供により持続的な社会の実現にむけて取り組んでいます。


―「GMB2030」へ向けた動きとしては、具体的にどのようなことがあるのでしょう。


農業分野で言えば、ひとつの例のとして「KSAS(ケーサス=KUBOTA Smart Agri System)」が挙げられます。


AI、IoTなどITを活用して、農業機械や農業用ドローンなどと連携させて営農を支援する、いわゆるスマート農業システムです。


製品ベースで見れば、これは「トラクタ、コンバイン、田植え機など×IT」ですが、私たちが考えているのは、農業の生産部分に留まらず、営農計画から生産、さらにその先の物流や食品加工など、食料生産のバリューチェーンの流れのなかで、製品やサービスの連携によりトータルなソリューションを提供していこうというものです。

―その方向性は、まさしく御社がミッションとして掲げる「For Earth, For Life」ですね。そのなかで、特にこれから注力していくのはどのような領域ですか。


まず、弊社のブランドステートメント「For Earth, For Life」についてもう少し詳しくお話をしますと、クボタは1890年に創業し、コレラが流行し、なかなか人々が安全・安心な水にアクセスが難しかった時代に水道鉄管を量産したり、また戦後の食料難の時期に農作業の機械化によって軽労化や効率化を図ることで、人々の生活の基盤を支える活動を行ってきました。


そして、高度経済成長期には、公害が大きな社会問題になり、水処理やごみ処理など持続的な社会を支える事業に取り組んできました。

このように事業を通じて社会課題の解決にチャレンジし続け、時代の変遷の中で、海外においても生活を支える事業が広がりました。


当社のブランドステートメント「For Earth, For Life」には、「美しい地球環境を守りながら、人々の豊かな暮らしをこれからも支えていく」という思いを込めています。


先ほどお話した「GMB2030」でクボタが目指す姿が「命を支えるプラットフォーマー」ですが、

当社のユニークなところは、食料・水・環境に関わる課題は、相互に関係し合っていると捉えていることです。


「食料の生産性・安全性の向上」「水資源・廃棄物の循環促進」「都市開発・生活環境の向上」に関わる製品・技術・サービスを通じたトータルソリューションを目指しています。

―御社は、安心・安全な水の供給に寄与する水道管製造からスタートしています。今日求められている環境マネジメントやカーボンニュートラルなど、環境問題に関する取り組みにも積極的だとお見受けします。具体的にはどのような取り組みをしていますか。


今、世界で食料、水、環境という人々が生活していく上で不可欠な領域で多くの課題に直面しています。

例えば、水環境の分野では、先進国を中心に水環境インフラの老朽化や人財不足が課題となっています。


当社では、「KSIS(ケーシス=KUBOTA Smart Infrastructure System)というシステムにより、水環境機器の遠隔監視・診断・制御をすることで、効率的な施設管理プラットフォームの整備に取り組んでいます。


また、カーボンニュートラルの取り組みでは、地域のインフラ状況や市場のニーズに応じて、多様な動力源の拡充を進めています。

高い技術力で厳しい排ガス規制に対応するエンジンの開発に加え、ハイブリット化や水素を燃料とするエンジンなどの開発にもチャレンジしています。


また、製造面では、CO2排出の抑制として、鋳物製品の製造時、石炭由来のコークスを燃料として用いる溶解炉「キュポラ」から電気炉への切り替えも進めています。

多様な専門性を持つ人財によるイノベーション

―キャリア採用についてうかがいます。キャリア採用が必要な背景を教えてください。


「GMB2030」の推進にあたって、多様な専門性を持つ人財が必要になってきています。


研究、製品開発、生産、物流、営業など、多様な部門で「即戦力」となる人財を求めています。

専攻では、従来は機械系が多かったのですが、最近では電子・電気系、情報系の人財も多く求めています。


また、モノづくりを支える生産技術や品質保証、調達など専門性を持つ人財も求めています。

多様な専門性を持つ人財が集まり、議論し、つながることが、イノベーションを生み出す源泉となると思います。


求職者の方々が、これまで培ってきた専門性や経験を丁寧にお聞きして、各部門の求める人財とのマッチ度を高めていきたいと考えています。

また、当社は、北米、アジア、欧州と事業展開をしており、これまでエンジニアとして製品開発や工場の立ち上げなど、海外に関わる仕事の経験も活かすチャンスもあります。

現場主義と対話による風通しの良い組織づくり

現場主義と対話による風通しの良い組織づくり

―クボタでは働く中でどのようなことが大切にされていますか?


いくつかの事業所や職種を経験する中で感じたことは、当社は、「事業を通じて社会課題の解決にチャレンジする会社」ということです。


地域によって課題は異なるので、「現場」を大事にします。

弊社では「現場主義」「On Your Side」という言葉がよく使われます。


クボタのブランドステートメント「For Earth, For Life」や長期ビジョン「GMB2030」にも繋がりますが、弊社の現場主義の考えは、生産現場だけでなく、事業活動全体で大事にしています。


例えば、実際に弊社の商品が使用されている環境などをエンジニアが見に行くことで「そういった現場でどのような使い方をしているのか?」「どうしたらもっと良くすることができるのか?」ということを外的環境や、現地のカルチャーなどを肌で実感することで更に良い商品は何かということを突き詰められるのが「現場主義」と考えています。


農業では、製品を使う地域によって土も違えば、作物も違いますし、使われ方も違います。

水処理でも、扱う水は地域や産業によっても変わってきます。


例えば、インドではトラクタは山積みの荷物を積んだ台車を引く運搬にもよく使われています。空港での利用もあります。

ですから、強い牽引力が要求されますが、そのようなことは現地へ行ってお客様の話を聞き、状況をよく把握しないと、ニーズに合った製品を開発することができません。


そのため「On Your Side」、お客様に寄り添い考える姿勢がとても大切なのです。


―お客様にヒアリングをする力、コミュニケーション力も人財に求められますね。


そうです。

社内においても弊社は「対話」を大切にする会社です。


人的資本への取り組みとして力を入れている部分です。

というのも、今申したように、地域差やお客様の要望に合わせて製品を開発していきますから、さまざまな部署が連携しながら仕事をする機会が多いのです。


ですから、対話を密にするということがとても重要になります。

その雰囲気づくりの意図もあって、弊社では誰に対しても「さん」付けで呼びます。


職位の上下や部門の壁を気にすることなく意見を言い合い、提案し合えるようにということです。

組織の風通しが良い会社だと思っています。

求めるのは、失敗を恐れずチャレンジし続ける粘り強さ

求めるのは、失敗を恐れずチャレンジし続ける粘り強さ

―キャリア採用で、御社が求める人財像を教えてください。


キャリア採用の場合、即戦力としてその方の専門能力や経験はもちろん、ベースとなる誠実さ、粘り強さ、チームワークも大切と考えます。


実は「現場主義」「On Your Side」と言っても、これが一筋縄ではいきません。

うまくいかないことのほうが多いし、失敗もします。

それでもあきらめず、チームワークを大切にして目標へ向かっていく粘り強さが弊社の人財に求められます。


併せて、自らの専門性やそうした経験を活かしてイノベーションを起こしていこうという強い意志も大事です。

「食料・水・環境」の分野では、これから解決を迫られる課題がたくさんありますから。

―最後に、御社で働きたいと思っているエンジニアにメッセージをお願いします。


弊社が扱う「食料・水・環境」は、人々の暮らしの安心・安全に深くかかわる分野です。

ですから、弊社は「GMB2023」で目指す姿を「豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”」としています。


事業を通じて社会課題の解決に熱意を持ってチャレンジしたい方には活躍の機会がたくさんあります。


それとやはり「現場主義」「On Your Side」を大切にしてくださる方ですね。

お客様が本当に喜んでくれることを、相手の立場に立って考え、実行できることを大切にしています。


社内のさまざまな部署と連携して仕事を進める機会が多く、例えば自動車や電機など異業界から転職した方も「やりがいがある」と言ってくれています。

自分の専門以外の知見や経験を積んでいくことができるからだと思います。


ご自身が培ってきた専門性や経験を新しい発想で活かして、チームでの仕事を楽しみながら、イノベーションを起こしていってほしいです。

この記事の寄稿者

今回は「命のプラットフォーマー」として人々の生活を長年支えている「クボタ社」に訪問させて頂きました。

同社の「現場主義」「On Your Side」という考えは「ユーザー」のニーズを正確に、いち早くとらえるという事だけではなく、企業の歴史的背景から培われた考えということを改めて認識致しました。

「人々の命」を支えるインフラに関わってきたからこそ、従業員から大事にするカルチャーも構築されているのだと感じました。

現場に赴き、実際に自社の製品が使われている環境や使われ方などを目でみて肌で感じるからこそ、今後どのような改良をしたら良いのか、新たな製品をつくれば良いのかなどを深く考えることができるのは、顧客に寄り添った製品開発をしたいと考えている方には素晴らしい環境と思います。

同社について少しでも興味がある方はぜひ弊社にご相談下さい!

更なる詳しい情報をお伝えさせて頂きます。

辻 和則
辻 和則

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